糖鎖科学の新展開
〜機能解明・次世代材料・医薬品開発に向けて〜
[コードNo.06NTS148]

■監修/ 谷口直之(大阪大学大学院 教授)
伊藤幸成((独)理化学研究所)
■体裁/ B5判・608頁
■発行/ 2005年 8月 19日
(株)エヌ・ティー・エス
■定価/ 18,480円(税込価格)
 
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 糖鎖はその構造の複雑さや多様性により、研究の推進が遅れている状況にあった。しかし、近年のゲノム解析・分析技術の進展により、核酸・タンパク質に続く重要な生命鎖分子であるその構造や機能が、ポストゲノム研究として注目を集めてきている。
 本書では、糖鎖の構造・機能の解明、医療分野への応用、合成法、最新の展開を余すところなく解説。

発刊にあたって
 第3の生命鎖分子としての糖鎖の重要性が誰にでも認識される時代になってきたのは、糖鎖の研究者のひとりとして大変喜ばしく思います。わが国は伝統的に糖鎖科学の研究者が多く、現在なお、世界でもっとも研究人口の多いことも事実です。また多くの先達のご努力により、糖鎖の構造研究、合成研究、そして機能の研究にわが国は多くの蓄積があり、その上にたって、近年の多くの国際的にリードする数々の業績が生まれてきました。国際的な交流も盛んです。記憶にあるだけでも日米、日仏、日蘭会議、そしてゴードン会議、国際複合糖質学会、国際糖質化学シンポジウム、国際糖転移酵素学会などと枚挙にいとまがありません。これらの国際学会、研究会でわが国の研究者はどこでも主役をつとめています。また糖質関係の国際的な雑誌の多くの編集委員がわが国の研究者であり、掲載されている論文もわが国の研究者の層の厚さは自他ともに認めるところでしょう。
 いわゆるポストゲノムの研究に入り、タンパク質の50%以上は糖鎖による修飾を受けていることから、これまでのタンパク質研究だけでは到底本質を明らかにすることができなくなっています。それだけにこれまで、糖鎖のもつ多様性に起因する解析の困難性などが他領域の研究者からは敬遠されがちだったのも否定できません。タンパク質の研究者の多くが、これまで糖鎖を除去して、解析をすることが普通でしたが、ともすると、これからはそのような研究は再びすべてやり直す必要性すらあるかもしれません。タンパク質の結晶化を例にとってもこれまでは糖タンパク質や膜タンパク質などは敬遠されてきましたが、今後は避けては通れない重要な研究対象となっています。また今、流行のProteome研究もやはりこれまでは糖鎖の解析を避けて行われてきました。2次元電気泳動で観察される多様なスポットはほとんどが糖鎖の違いによるものであり、バイオーマーカーとしてもちいる血清タンパク質を考えただけでもいかに糖鎖が重要であるかは論を俟ちません。加えて糖タンパク質だけでなく、糖脂質、プロテオグリカン、GPIアンカーなどの研究も次々と新たな発見が蓄積されるようになりました。医学の領域を考えただけでも、感染、免疫、がん、発生、再生その他多くの医学とのかかわりが報告されるようになっています。
 いま糖鎖科学の研究者に問われていることは、糖鎖の重要性を発信するだけでなく、積極的に多分野との交流を深め、いかに融合的な研究へ発展できるかでありましょう。これまでも多くの優れた、しかも画期的な研究は多分野との融合的な研究から生まれたことは歴史が証明しています。もちろん国際的な交流と情報交換、リソースの共有、データベースの蓄積、若手の次世代を担う人材の養成も常に継続しなければならないでしょう。このような試みとして、すでにわが国は日本糖質学会、日本糖鎖科学コンソーシアムなどが中心に具体的な活動にはいっています。特筆されるのはわが国の糖鎖科学の研究組織はつねに生物系と化学系、また専門領域を超えた会員が集うことです。
 本書はこのようなわが国の研究者の背景のもとに、わが国を代表する研究者の方々にご執筆をお願いしました。本書は次世代の糖鎖科学はどうあるべきかという大きな課題に挑戦するだけでなく、Up to dateな成果をご紹介したつもりです。さらに、本書は糖鎖科学の領域以外の方にも糖鎖科学への関心をもっていただくきっかけになり、近い将来にこの領域への参画への一助となれば望外の喜びです。
 終わりにご多忙のところ、原稿を快く執筆してくださった多くの方々、また、(株)エヌ・ティー・エス編集企画部西村道子さんに、この場をお借りして厚くお礼申し上げます。
編集を代表して、梅雨明けの日本糖質学会初日、琵琶湖畔にて 谷口直之

監修者
谷口直之大阪大学大学院医学系研究科生体制御医学生化学・分子生物学(生化学) 教授
伊藤幸成(独)理化学研究所中央研究所細胞制御化学研究室 主任研究員
 
執筆者一覧(執筆順)
田口友彦大阪大学大学院医学系研究科 特任助教授
中田博京都産業大学工学部生物工学科 教授
芦田久大阪大学微生物病研究所免疫不全疾患研究分野 助手
木下タロウ大阪大学微生物病研究所免疫不全疾患研究分野 教授
古川鋼一名古屋大学大学院医学系研究科生物化学講座 教授
古川圭子名古屋大学大学院医学系研究科生物化学講座 講師
本家孝一高知大学医学部遺伝子病態制御学教室 教授
卓麗聖愛知医科大学分子医科学研究所 助手
木全弘治愛知医科大学分子医科学研究所 教授
三上雅久神戸薬科大学生化学研究室 講師
菅原一幸神戸薬科大学生化学研究室 教授
長束俊治大阪大学大学院理学研究科 助教授
掛樋一晃近畿大学薬学部医療科学分野医薬品情報学研究室 教授
木下充弘近畿大学薬学部医療科学分野医薬品情報学研究室 助手
川崎ナナ国立医薬品食品衛生研究所生物薬品部 室長
伊藤さつき国立医薬品食品衛生研究所生物薬品部
早川堯夫医薬品医療機器総合機構 顧問
神谷由紀子名古屋市立大学大学院薬学研究科生命分子構造学分野 博士後期課程/自然科学研究機構分子科学研究所 特別共同利用研究員
山口芳樹名古屋市立大学大学院薬学研究科生命分子構造学分野 講師
加藤晃一名古屋市立大学大学院薬学研究科生命分子構造学分野 教授/自然科学研究機構分子科学研究所 客員教授
鈴木匡大阪大学大学院医学系研究科生化学・分子生物学講座 特任助教授
井原義人長崎大学大学院医歯薬学総合研究科原爆後障害医療研究施設分子情報制御研究分野 助教授
山本一夫東京大学大学院新領域創成科学研究科 教授
吉田雪子(財)東京都医学研究機構・東京都臨床医学総合研究所 先端研究センター 独立研究員
平林淳(独)産業技術総合研究所糖鎖工学研究センター糖鎖構造解析チーム チーム長
中村祥子(独)産業技術総合研究所糖鎖工学研究センター糖鎖構造解析チーム
前沼圭佐東京大学大学院薬学系研究科生体異物学教室
Mijung YimCollege of Pharmacy,Sookmyung Women's University
入村達郎東京大学大学院薬学系研究科生体異物学教室 教授
竹松弘京都大学大学院生命科学研究科システム機能学分野/CREST
小堤保則京都大学大学院生命科学研究科システム機能学分野/(独)理化学研究所フロンティア研究システム生体超分子システム研究グループ/CREST
鈴木明身(独)理化学研究所フロンティア研究システム生体超分子システム研究グループグループディレクター
福井成行京都産業大学工学部生物工学科 教授
三善英知大阪大学大学院医学系研究科生化学 助教授
谷口直之大阪大学大学院医学系研究科生体制御医学生化学・分子生物学(生化学) 教授
顧建国大阪大学大学院医学系研究科生化学 助教授
遠藤玉夫東京都老人総合研究所老化ゲノム機能研究チーム 研究部長
萬谷博東京都老人総合研究所老化ゲノム機能研究チーム 研究員
井ノ口仁一北海道大学大学院薬学研究科 助教授
鈴木康夫静岡県立大学薬学部生化学教室 教授
川久保雅友信州大学医学部附属病院臨床検査部臨床研究支援室 専門技術職員
中山淳信州大学医学部病理組織学講座 教授
西河淳東京農工大学大学院共生科学技術研究部 助教授
魚津伸夫東京農工大学大学院連合農学研究科生物工学専攻
小熊惠二岡山大学大学院医歯学総合研究科病原細菌学 教授
岩瀬仁勇北里大学医学部代謝蛋白学 助教授
伊藤昭彦北里大学医学部耳鼻咽喉科 研究員
比企能之藤田保健衛生大学医学部腎臓内科 助教授
北爪しのぶ(独)理化学研究所フロンティア研究システム糖鎖機能研究チーム 研究員
田川秀樹京都大学薬学研究科 修士課程
岡昌吾京都大学大学院薬学研究科 助教授
川嵜敏祐立命館大学糖鎖工学研究センター 教授/センター長
山崎正和Institute of Molecular Biotechnology 研究員
篠田陽子(独)科学技術振興機構戦略的創造研究推進事業(CREST) 技術員
平林義雄(独)理化学研究所脳科学総合研究センター平林研究ユニット ユニットリーダー/(独)科学技術振興機構戦略的創造研究推進事業(CREST) 研究代表
福島慶子(財)佐々木研究所生化学部 主任研究員
山下克子(財)佐々木研究所生化学部 部長
松本緑慶應義塾大学理工学部生命情報学科 助教授
神奈木玲児愛知県がんセンター分子病態学部 部長
中村充(独)産業技術総合研究所糖鎖工学研究センター細胞制御解析チーム チームリーダー/筑波大学人間総合科学研究科病態制御医学専攻生体分子機能 客員教授
舟見健児(独)科学技術振興機構戦略的創造研究推進事業(CREST) 派遣研究員
松本美佐子北海道大学大学院医学研究科感染症制御学分野 助教授
瀬谷司北海道大学大学院医学研究科感染症制御学分野 教授
笹村剛司(独)科学技術振興機構さきがけ/東京理科大学基礎工学部 研究員
佐々木伸雄東京理科大学基礎工学研究科 博士後期課程
石川裕之東京理科大学ゲノム創薬研究センター 研究員
松野健治東京理科大学基礎工学部生物工学科 助教授/(独)科学技術振興機構さきがけ
山地俊之(独)理化学研究所フロンティア研究システム糖鎖機能研究チーム
三ツ木元章(独)理化学研究所フロンティア研究システム糖鎖機能研究チーム
橋本康弘(独)理化学研究所フロンティア研究システム糖鎖機能研究チーム チームリーダー
川嵜伸子京都大学医学部保健学科検査技術科学専攻 教授
中川知明京都大学大学院薬学研究科生体分子認識学分野/協和発酵工業(株)バイオフロンティア研究所
池田義孝佐賀大学医学部分子生命科学講座細胞生物学分野 教授
門松健治名古屋大学大学院医学系研究科 教授
宮川周士大阪大学大学院医学系研究科分子治療学講座臓器移植学 助教授
菰田弘大阪大学大学院医学系研究科分子治療学講座臓器移植学
大森健大阪大学大学院医学系研究科分子治療学講座臓器移植学
文元雄一大阪大学大学院医学系研究科分子治療学講座臓器移植学
高ソウ笑大阪大学大学院医学系研究科分子治療学講座臓器移植学
野村一也九州大学理学研究院生物科学部門 助教授/(独)科学技術振興機構戦略的創造研究推進事業(CREST)、(独)科学技術振興機構(JST)
出嶋克文九州大学理学研究院生物科学部門 博士課程/(独)科学技術振興機構戦略的創造研究推進事業(CREST)、(独)科学技術振興機構(JST)
野村和子九州大学理学研究院生物科学部門/(独)科学技術振興機構戦略的創造研究推進事業(CREST)、(独)科学技術振興機構(JST) 研究員
永石貴之九州大学理学研究院生物科学部門 博士課程/(独)科学技術振興機構戦略的創造研究推進事業(CREST)、(独)科学技術振興機構(JST)
水口惣平九州大学理学研究院生物化学部門/(独)科学技術振興機構戦略的創造研究推進事業(CREST)、(独)科学技術振興機構(JST) PhD
上山盛夫創価大学工学部生命情報工学科細胞生物学研究室 研究員
西原祥子創価大学工学部生命情報工学科細胞生物学研究室 教授
一色聡一郎慶應義塾大学医学部外科
栂谷内晶(独)産業技術総合研究所糖鎖工学研究センター糖鎖遺伝子機能解析チーム
成松久(独)産業技術総合研究所糖鎖工学研究センター 副センター長 糖鎖遺伝子機能解析チーム
高橋素子佐賀大学医学部分子生命科学講座細胞生物学分野 助教授
和田芳直大阪府立母子保健総合医療センター研究所 所長
佐藤光男協和発酵(株)医薬研究センター抗体部門 主任研究員
山根尚子協和発酵(株)医薬研究センター抗体部門 研究員
森勝弘協和発酵(株)医薬研究センター抗体部門 研究員
設楽研也協和発酵(株)医薬研究センター抗体部門 部門長
伊藤幸成(独)理化学研究所中央研究所細胞制御化学研究室 主任研究員
松尾一郎(独)理化学研究所中央研究所細胞制御化学研究室 先任研究員
戸谷希一郎(独)理化学研究所中央研究所細胞制御化学研究室 CREST研究員
中原義昭東海大学工学部生命化学科 教授
北條裕信東海大学工学部生命化学科 助教授
安藤弘宗岐阜大学生命科学総合研究支援センター機器分析分野 助手
石田秀治岐阜大学応用生物科学部食品生命科学課程 教授
木曾眞岐阜大学応用生物科学部食品生命科学課程 教授
蟹江治(株)三菱化学生命科学研究所 主任研究員
眞鍋史乃(独)理化学研究所中央研究所 先任研究員
深瀬浩一大阪大学大学院理学研究科化学専攻 教授
高橋孝志東京工業大学大学院理工学研究科応用化学専攻 教授
田中浩士東京工業大学大学院理工学研究科応用化学専攻 助手
伊藤浩美(独)産業技術総合研究所糖鎖工学研究センター糖鎖遺伝子機能解析チーム
亀山昭彦(独)産業技術総合研究所糖鎖工学研究センター糖鎖遺伝子機能解析チーム
梶原康宏横浜市立大学大学院国際総合科学研究科 準教授
貞許礼子北海道大学大学院理学研究科生物科学専攻 助教授
小泉聡司協和発酵工業(株)バイオケミカル技術開発部 主査
地神芳文(独)産業技術総合研究所糖鎖工学研究センター 研究センター長
高暁冬(独)産業技術総合研究所糖鎖工学研究センター糖鎖生合成チーム 主任研究員
新間陽一(独)産業技術総合研究所糖鎖工学研究センター糖鎖生合成チーム 主任研究員
釜阪寛江崎グリコ(株)生物化学研究所 マネージャー
栗木隆江崎グリコ(株)生物化学研究所 所長
青井啓悟名古屋大学大学院生命農学研究科 教授
岡田鉦彦中部大学応用生物学部 教授/名古屋大学 名誉教授
隅田泰生鹿児島大学大学院理工学研究科 教授/(独)科学技術振興機構
松岡浩司埼玉大学工学部 機能材料工学科機能生体分子講座 助教授
幡野健埼玉大学工学部 機能材料工学科機能生体分子講座 講師
森知紀埼玉大学工学部 機能材料工学科機能生体分子講座 博士研究員
照沼大陽埼玉大学工学部 機能材料工学科機能生体分子講座 教授
小林一清名古屋大学 名誉教授
西田芳弘名古屋大学大学院工学研究科 助教授
松浦和則九州大学大学院工学研究院 助教授
秋吉一成東京医科歯科大学生体材料工学研究所 教授
碓氷泰市静岡大学農学部応用生物化学科 教授
村田建臣静岡大学農学部応用生物化学科 助教授
森俊明東京工業大学大学院生命理工学研究科 助教授
岡畑恵雄東京工業大学大学院生命理工学研究科 教授
石丸雄大埼玉大学工学部機能材料工学科 助教授
青木一仁国立身体障害者リハビリテーションセンター研究所障害工学研究部生体工学研究室 流動研究員
飯田武揚パターンダイナミックセミナーハウス 館長/埼玉大学 名誉教授

詳細目次
第1編糖鎖を科学する
第1章糖鎖のしくみ
第1節糖タンパク質
1N−グリカン
2O−グリカンおよびムチンの性質と生物学的機能
3GPIアンカーの生合成と関連疾患
第2節糖脂質
1ガングリオシド、中性糖脂質
2硫酸化糖脂質
第3節プロテオグリカン
1ヒアルロン酸の構造と機能
2コンドロイチン硫酸/デルマタン硫酸
 
第2章糖鎖をはかる
第1節糖鎖分析の統合オペレーティングシステムとしてのピリジルアミノ化法
1はじめに
2基本原理
3様々なアプリケーション
4今後の発展性
第2節キャピラリー電気泳動による構造グライコミクスへのアプローチ
1CEによる規則性の高い酸性糖鎖の高分解能分離
2CEによる糖タンパク質のグライコフォーム解析
3CEによる糖鎖−タンパク質間相互作用解析
4おわりに
第3節糖タンパク質の質量分析
1はじめに
2イオン化法と質量分析装置
3糖鎖、および糖ペプチドの開裂
4糖ペプチドのMS
5糖ペプチドの分析例―モノクローナル抗体消化物のLC/MSn
6遊離糖鎖のMS
7おわりに
第4節NMRを利用した糖鎖構造生物学
1はじめに
2糖鎖の高分解能NMR
3糖鎖とタンパク質の相互作用解析
4糖タンパク質の立体構造解析
5おわりに
 
第3章糖鎖とタンパク質の品質
第1節細胞質ペプチド:N−グリカナーゼ
1小胞体関連分解
2細胞質PNGaseの反応機構
3細胞質PNGaseの複合体形成
第2節分子シャペロンによる糖鎖を介したタンパク質の品質管理機構
1はじめに
2タンパク質の品質管理と分子シャペロン
3糖タンパク質の品質管理とN−グリカン
4CNX/CRTの構造と機能
5CNX/CRTサイクルによる糖タンパク質の品質管理
6N−グリカン糖タンパク質と小胞体関連タンパク質分解(ERAD)
7おわりに
第3節cargo receptorによる糖タンパク質の選別輸送
1はじめに
2cargo receptorと植物レクチンにおける糖鎖認識の相違
3VIP36の糖鎖認識機構
4ERGIC-53の糖鎖認識機構
5VIP36と相互作用する新規分子
6おわりに
第4節糖鎖認識ユビキチンリガーゼ
1糖鎖認識ユビキチンリガーゼの構造
2糖鎖認識ユビキチンリガーゼの局在と機能
3ERAD関連分子
4糖鎖認識ユビキチンリガーゼの基質認識機構
 
第4章レクチン
第1節フロンタルアフィニティクロマトグラフィーによるレクチンの特異性プロファイリング
1はじめに
2フロンタルアフィニティクロマトグラフィー(FAC)とは
3FACの原理
4FACによるレクチン−糖鎖相互作用解析の実際
5FACの応用の可能性
第2節レクチンライブラリーの作製と利用
1
2レクチンライブラリーの作製
3改変レクチンの獲得とその糖認識特異性
4改変レクチンの利用例
5まとめ
第3節糖鎖をさわらずに糖鎖研究ができる時代がやってくる?
―糖・脂質関連遺伝子DNAマイクロアレイは分子生物学者の糖鎖研究ツールになるか―
1はじめに
2DNAマイクロアレイとは
3糖鎖関連遺伝子DNAマイクロアレイ
4代謝経路に遺伝子情報が加わる強み
5おわりに
第4節糖鎖マイクロアレイ―糖鎖情報解読に向けての一つの試み
 
第2編糖鎖と医療の最新技術
第1章疾病
第1節肝炎、肝がんと糖鎖
1はじめに
2B型肝炎と糖鎖
3C型肝炎と糖鎖
4肝がんと糖鎖
第2節がんの浸潤・転移とインテグリンの糖鎖変化
1はじめに
2インテグリンの構造
3インテグリンを介するシグナル
4インテグリンとがん細胞の転移・浸潤
5糖鎖によるインテグリンの機能制御
6おわりに
第3節筋ジストロフィー
1ジストログリカンと筋ジストロフィー
2O−マンノース(O-Man)型糖鎖とその異常による筋ジストロフィー
3糖鎖異常を伴う他の筋ジストロフィー
第4節マイクロドメイン病としてのインスリン抵抗性と2型糖尿病:ガングリオシドGM3の関与
1はじめに
2脂肪組織におけるインスリン抵抗性とTNFα
3インスリン抵抗性惹起物質としてのガングリオシドGM3
4マイクロドメインにおけるインスリンシグナルの制御
5おわりに
第5節感染
1インフルエンザ
2ピロリ菌感染と胃粘液の糖鎖
3ボツリヌス毒素の細胞内移行機構
第6節IgA腎症研究における新展開
1はじめに
2ヒンジムチン型糖鎖の構造異常
3IgA1の人工的な糖鎖改変と分子凝集
4患者血清IgA1の抗合成ヒンジペプチド抗体との反応性およびヒンジペプチドに対する自己抗体の存在
5糖鎖改変IgA1カラムによる異常IgA1の分離
6扁桃IgA1の解析
7IgA腎症の動物モデル
第7節アルツハイマー病と糖鎖
1はじめに
2アルツハイマー病とBACE1
3シアル酸転移酵素は、BACE1の生理的基質であった
4肝炎モデルLECラットにおけるBACE1の役割
5おわりに
 
第2章医療技術の基礎
第1節神経(HNK)
1HNK-1糖鎖と高次神経機能
2神経軸索ガイダンス
第2節サイトカインの生理活性を制御する糖鎖
1はじめに
2生理活性をモジュレートするサイトカインの糖鎖認識
3おわりに
第3節受精
1精子形成と糖鎖
2受精における糖鎖の役割と避妊への応用
第4節細胞間相互識別・接着と糖鎖
1白血球と血管内皮細胞との相互作用
2健常人体内でのリンパ球ホーミング動態
3組織内での白血球の動態と糖鎖
第5節血液型
1糖鎖性血液型
2ABO
3Hh
4Lewis(ルイス)
5P
6Ii
7結語
第6節糖鎖を認識するパターン認識レセプター
1自然免疫とパターン認識
2TLR4による糖鎖リガンド認識
3TLR2による糖鎖リガンド認識
4PGNに含まれる糖鎖構造
5TLR以外のパターン認識レセプター
6免疫アジュバントとしての糖鎖成分―BCG-CWS
第7節Notch情報伝達系における糖鎖修飾の機能
1Notch情報伝達系
2Notch情報伝達系と疾病
3糖鎖修飾とNotch情報伝達系
第8節抑制性レセプターとしてのSiglec―Siglec-7のシグナル伝達
1はじめに
2免疫系の活性化レセプターと抑制性レセプター
3Natural killer(NK)細胞の活性化レセプターと抑制性レセプター
4ヒトNK細胞の抑制性レセプターとしてのSiglec-7
5おわりに
第9節血清マンナン結合タンパク質(MBP)と生体防御
1はじめに
2血清MBPの精製および分子構造
3血清MBPの補体活性化作用とその機構
4血清MBP遺伝子の変異とオプソニン欠損症
5血清MBP欠損症と感染リスク、MBP補充療法
6血清MBPと病気
7血清MBPによるがん増殖抑制作用とがん細胞表面に発現するMBPリガンドオリゴ糖鎖の特徴的な構造
8おわりに
第10節増殖因子
1ErbBファミリー
2ミッドカインファミリー
第11節異種糖鎖抗原の制御と医療応用
1はじめに
2糖鎖末端での基質に対する競合阻害
3糖鎖合成におけるリモデリング
4ノックアウト
5酵素による抗原の切断
6H-D抗原
7糖転位酵素のトランスジェニックブタ(TGブタ)
8KOブタの現況
9その他
10ブタにまつわる人獣共通感染症
11移植用ブタ膵島の開発
第12節発生
1糖鎖の役割を線虫で探る―糖鎖と線虫の発生罫線
2ショウジョウバエの糖鎖と発生
 
第3章診断と治療
第1節糖鎖腫瘍マーカー
第2節タンパク質の糖化反応
1はじめに
2タンパク質糖化反応の化学
3in vitroおよびin vivoのタンパク糖化反応
4タンパク糖化反応の病態生化学
5タンパク質糖化反応の中間産物の代謝酵素
6おわりに
第3節糖タンパク質糖鎖合成障害疾患CDG
1糖タンパク質糖鎖の分解障害と合成障害CDG
2CDGのおおまかな分類
3狭義のCDGだけでも100種に近い単一遺伝子病
4CDGを臨床症状から診断することはほとんど不可能
5診断について、そして酵素活性の測定は必ずしも有効な手段でない
6N結合型以外の糖鎖について、そして、広義のCDG
第4節抗体医療
1はじめに
2抗体医薬品開発の流れ
3次世代抗体医薬が求められる背景
4抗体医薬の作用メカニズム
5抗体の糖鎖構造
6抗体の糖鎖構造はエフェクター活性に影響を与える
7いかに糖鎖構造を制御した抗体医薬を医療現場に供給するか?
 
第3編糖鎖をつくる
第1章化学による合成
第1節糖鎖合成化学の新展開―高マンノース型糖鎖の合成を例にして
1糖タンパク質、糖鎖の精密合成と生物機能の解明
2小胞体関連アスパラギン結合型糖鎖の系統的合成
3人工糖タンパク質の創製
4今後の展望
第2節糖ペプチドの合成
1はじめに
2合成戦略と背景
3コア2型O−結合型糖ペプチドの合成
第3節グリコシル化反応のバージョンアップ―糖鎖構造多様性への合成的対応を目指して
1はじめに
2シアル酸α−グリコシル化反応の改良
3α−Gal型グリコドの新規形成反応
 
第2章迅速合成
第1節糖鎖迅速合成研究の時代的変遷
1はじめに
2要素技術の変遷
3標的の変遷
4標的の変遷
5おわりに
第2節有機合成手法による糖鎖迅速合成
第3節固相合成ならびに固相−液相のハイブリッド法による糖鎖の迅速合成
1糖鎖の固相合成
2固相−液相ハイブリッド法による糖鎖合成
3おわりに
第4節コンビナトリアル化学とラボオートメーション技術を利用する糖鎖ライブラリーの迅速合成法
 
第3章酵素による合成
第1節糖鎖遺伝子を用いる糖鎖合成法
第2節酵素化学法による糖鎖、糖ペプチドの合成
1はじめに
2酵素化学法による糖鎖合成
3糖鎖ペプチド合成
 
第4章その他の合成法
第1節糖鎖誘導体を用いたバクテリアの人工機能化
1細胞表層工学について
2バクテリア表層工学を用いた経口ワクチンの開発
3バクテリア細胞壁の前駆体を用いた細胞表層改変
4合成前駆体のバクテリア細胞壁への取り込みの確認
5乳酸菌への人工糖鎖提示とその効果
6細胞壁前駆体のフッ素化誘導体の持つ増殖阻害効果
7おわりに
第2節微生物によるオリゴ糖の生産
1はじめに
2細菌由来の糖転移酵素
3糖ヌクレオチドの再生を伴うオリゴ糖合成
4微生物共役による糖ヌクレオチドの生産
5微生物共役によるオリゴ糖の生産
6発酵法によるオリゴ糖の生産
7今後の展望
第3節酵母による糖転移酵素の発現とその利用
1はじめに
2メタノール資化性酵母による可溶性酵素の生産
3出芽酵母による細胞壁固定化糖転移酵素の生産とこれを用いる糖鎖合成
 
第4編発展する糖鎖科学
第1章機能性食品としての糖鎖
1はじめに
2う蝕の発症メカニズム
3リン酸化オリゴ糖カルシウムの研究開発
4POs-Ca®のガム「ポスカム®」への利用
5「ポスカム®」の再石灰化効果―口内環境を整える―
6おわりに
 
第2章シュガーボール
1はじめに
2ナノ粒子―シュガーボール
3糖ペプチド型シュガーボール
4ジーンデリバリーシステムへの応用に向けて
5シュガーシリンダー
6ハイブリッドシュガーボール
7おわりに
 
第3章糖鎖チップ
1はじめに
2表面プラズモン共鳴法
3糖鎖の固定化
4まとめ
 
第4章グライコデンドリマー
1はじめに
2デンドリマーとグライコデンドリマー
3糖鎖担持カルボシランデンドリマー
4糖鎖担持カルボシランデンドリマーの応用例
5グライコデンドリマーに関するまとめ
 
第5章材料としての人工複合糖質高分子
1はじめに
2半分ずらし相補鎖オリゴDNAを用いる交互ハイブリッド化
3糖結合フラーレンベシクル
4ジシアロオリゴ糖を結合した蛍光性ルテニウム金属錯体
5おわりに
 
第6章糖鎖集合体の機能
1はじめに
2糖脂質の自己組織化
3生体糖脂質ガングリオシドによる組織体構造形成制御
 
第7章バイオセンサ
第1節分子認識チップとしてのオリゴ糖鎖の合成と展開
1はじめに
2オリゴ糖鎖の逐次合成
3ネオ複合糖質の構築
4おわりに
第2節水晶発振子法による糖鎖関連酵素反応のリアルタイムモニタリング
1はじめに
2QCM法とは
3Endo Mによる固体基板上へのN−グリカンの配向固定化およびその相互作用解析
4糖質関連酵素反応のリアルタイムモニタリング
5おわりに
 
第8章光アドレス可能電位計測法による集積型糖鎖センサ
1はじめに
2単糖および二糖類センサ
3集積化LAPS糖類センサ
4集積型LAPS糖鎖センサの構築
5まとめ
 

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