シランカップリング剤の効果と使用法
[コードNo.06STA003]

■監修/ 中村吉伸(大阪工業大学 教授)、永田員也(岡山県工業技術センター 室長)
■体裁/ B5判上製本 239頁(それぞれの頁数は以下をご覧ください)
■発刊/ 2006年 6月20日 サイエンス&テクノロジー(株)
■定価/ 63,000円(税込価格)

縮合反応、処理作用など機構と現象とその具体的な使い方を初めて詳説!
応用事例から、実際の使い方とその効果、注意点が学べる!

「はじめに」より抜粋
 シランカップリング剤は、複合材料の界面の接着性の向上のための定番となっているが、期待した結果が得られなかったことやばらつきのあることもよく耳にする。うまくいかなかった例の多くは、シランカップリング剤と高分子や無機材料との反応およびシランカップリング剤分子相互の反応と、形成される界面の構造がブラックボックスになっていることに起因している。複合材料の特性は「界面」で決まる。成功例も「Why」を考えないと次につながらない。本書は、この「Why」への解答が見えてくるような内容にすることを目的とした。このような観点から、シランカップリング剤の反応性や縮合体の構造について、できるだけ多くの例を挙げて解説した。「Why」の追求は、きっと強力な「How」に結びつくはずである。
 また、シランカップリング剤を使用する工業分野は、電子材料や歯科材料等の複合材料から接着剤や各種表面保護フィルムの前処理等まで非常に広い。多くの応用分野におけるシランカップリング剤の使い方と効果を解説するだけでなく、可能な限り「Why」を示して新技術開発に役立つものにしようとした。さらに、機能性をより高めるためにシランカップリング剤の分子設計が行われており、自己組織化材料へ応用する研究も盛んであるが、このようなトピックスも多く取り入れている。

著者一覧
永田員也岡山県工業技術センター
岩井亮東レ・ダウコーニング(株)
中村吉伸大阪工業大学
合屋文明(株)東レリサーチセンター
柳澤秀好信越化学工業(株)
船見文寧湘南工科大学、元旭ファイバーグラス(株)
光石一太岡山県工業技術センター
山田聿男ダイソー(株)
田畑晴夫ローム(株)
高橋勝三井金属鉱業(株)
山下嗣人関東学院大学
山辺秀敏住友金属鉱山(株)
瀧澤利樹東レ・ダウコーニング(株)
西山典宏日本大学
鬼形正伸(株)ホージュン
飯田和生三重大学
川瀬徳三京都工芸繊維大学
多賀谷基博東京工業大学
中川勝東京工業大学
平松実岡山県工業技術センター
越智光一関西大学

目次
第1章シランカップリング剤の機能 【永田員也】 7頁
1種類と機能およびその用途
2加水分解
3フィラー表面での反応
第2章加水分解反応 【岩井亮】 4頁
1加水分解反応機構
2加水分解反応と構造の関係
3加水分解反応と外的要因
4加水分解反応の速度予想とコントロール
第3章縮合反応 【中村吉伸】 20頁
1基材との反応 シランカップリング剤と無機表面との反応機構
2基材表面でのシランカップリング剤の縮合反応
3縮合反応とシランカップリング剤層の構造
4シランカップリング剤の構造の影響
5縮合反応に影響する要因
6縮合反応のコントロール
第4章シランの処理作用と効果 【中村吉伸】 21頁
1界面強化作用
2成形性向上作用
3境界層形成作用
4無機材料への作用機構
5有機材料への作用機構
 5.1熱可塑性樹脂
 5.2熱硬化性樹脂
第5章シランカップリング剤の分析技術 【合屋文明】 9頁
1シランカップリング剤の構造と特徴
2シランカップリング剤の作用機構
3シランカップリング剤の用途
4シランカップリング剤の分析法
 4.1ガスクロマトグラフィーによる分析例
 4.229Si-NMR法による分析例
 4.319F-NMR法による分析例
第6章処理界面の力学特性評価法 【永田員也】 11頁
1弾性率
2降伏強度
3衝撃強度(靭性)
4動的粘弾性特性
5その他の評価方法
第7章シランカップリング剤の使用方法と注意点 【柳澤秀好】 14頁
1シランカップリング剤使用方法の概要
2シランカップリング剤の湿式処理法
3シランカップリング剤の乾式処理法
4シランカップリング剤の有機材料への添加
5シランカップリング剤の使用量
第8章ガラス繊維/樹脂コンポジットにおけるシランカップリング剤の効果と使用法
【船見文寧】 11頁
1ガラス繊維基材の製造プロセスとシラン剤処理
2ガラス繊維/熱硬化性樹脂コンポジットにおけるシラン剤
3ガラス繊維/熱可塑性樹脂コンポジットにおけるシラン剤
第9章フィラー/樹脂コンポジットにおけるシランカップリング剤の効果と使用法
【光石一太】 12頁
1フィラーの樹脂中への充填率向上
2フィラー表面の水の影響
3プライマーとしてのシラン剤の効能
4フィラー充填材料の耐熱水性
5物理吸着シラン剤の洗浄効果
6金属不純物の影響
第10章ゴム/フィラーにおけるシランカップリング剤の効果と使用法 【山田聿男】
15頁
1シリカ配合の特殊性
 1.1シリカと亜鉛華との反応
 1.2シリカとゴムとの相互作用
 1.3シリカ配合ゴムの表面構造
2シリカ配合ゴムの混練性と特性
 2.1スルフィド系カップリング剤
 2.2異なった硫黄連鎖、炭素連鎖を含有するCA
3CA処理シリカの特性
 3.1ゴム中でのシリカの分散性
 3.2アルキル基の鎖長の異なるCA処理シリカの分散性
  3.3.1TESPT処理シリカの特性
  3.3.2TESPT処理シリカのBRへの応用
第11章 半導体封止材におけるシランカップリング剤の効果と使用法 【田畑晴夫】
7頁
1半導体パッケージの構造
2半導体封止樹脂の組成
3シランカップリング剤の役割
 3.1シリカの処理
 3.2半導体素子やリードフレームとの接着力向上
第12章プライマーにおけるシランカップリング剤の選び方と使い方
【信越化学工業/柳澤秀好】 8頁
1シランカップリング剤のプライマーへの応用
2シランカップリング剤を使用したプライマーの調製方法
3シラン系プライマーの塗布方法
4環境にやさしく安全なシラン系プライマー
第13章銅箔におけるシランカップリング剤の効果と使用法 【高橋勝、山下嗣人】
11頁
1電解銅箔の製造法
 1.1電解工程
 1.2表面処理工程
2プリント樹脂基材(プリプレグ)
3引き剥がし強さ(ピール強度)
4銅箔とプリント樹脂基材の接着におけるシランカップリング剤の効果と使用法
 4.1アンカー効果
 4.2シランカップリング剤
  4.2.1シランカップリング剤の種類
  4.2.2 γ -APS 濃度
  4.2.3γ -APS 溶液中のpH
  4.2.4 硬化条件
5最近の技術動向
第14章金属への接着安定性向上のためのシランカップリング剤の効果と使用法
【山辺秀敏】 13頁
1金属接着界面への水の浸入および蓄積
2クロスオーバータイムと耐湿接着性
3金属用接着用カップリング剤
 3.1シランカップリング剤
 3.2ポリカルボン酸系カップリング剤
 3.3チオール系カップリング剤
第15章塗料におけるシランカップリング剤の効果と使用法 【瀧澤利樹】 3頁
1塗料におけるシランカップリング剤の効果
2塗料におけるシランカップリング剤の使用法
 2.1塗料添加剤として使用する場合
 2.2塗料樹脂の変性に使用する場合
第16章接着剤におけるシランカップリング剤の効果と使用法 【瀧澤利樹】 3頁
1接着剤におけるシランカップリング剤の効果
2接着剤へのシランカップリング剤の使用方法
3接着剤原料モノマーとシランカップリング剤との重合反応(シリル化)
4シランカップリング剤を効果的に使うための注意
第17章樹脂改質への応用におけるシランカップリング剤の効果と使用法
【瀧澤利樹】 3頁
1シランカップリング剤による架橋樹脂
2架橋ポリエチレン
3架橋ポリエチレンパイプ
第18章歯科材料におけるシランカップリング剤の効果と使用法 【西山典宏】 10頁
1バイレーヤー吸着層の形成
 1.1付着させたシラン分子のシリカ表面への吸着挙動
 1.2飽和吸着量
 1.3物理吸着層の形成がシリカとマトリックスレジンとの接着性に及ぼす影響
2溶液中におけるシラン分子のシリカ表面への吸着挙動
 2.1ω−メタクリロイルアルキルトリエトキシシランのメチレン鎖長が吸着量および吸着状態に及ぼす影響
 2.2シラン分子の吸着状態がレジン/シリカ界面での接着耐水性に及ぼす影響
3熱処理がγ−MPTSのシリカ表面への化学吸着挙動および接着耐水性に及ぼす影響
 3.1熱処理がγ−MPTSのシリカ表面への化学吸着挙動に及ぼす影響
 3.2熱処理がレジンの接着耐水性に及ぼす影響
第19章クレイのシランカップリング剤処理方法/効果とナノコンポジット材料への応用
【鬼形正伸】 11頁
1層状粘土鉱物モンモリロナイト
 1.1結晶構造と特徴
 1.2シラン処理モンモリロナイトの生成と特徴
 1.3シラン処理モンモリロナイトの水分散液の会合構造
2有機ベントナイト
 2.1有機ベントナイトの特徴
 2.2有機ベントナイトを用いたナノコンポジット材料の特徴
 2.3シラン処理有機ベントナイトの生成と特徴
 2.4シラン処理有機ベントナイトのナノコンポジット材料への応用
第20章耐熱性シランカップリング剤と応用 【飯田和生】 7頁
1シリコーン鎖のカップリング剤としての応用
 1.1ガラス−ポリアミドイミド複合体
 1.2ガラス−エポキシ複合体
2芳香族からなるカップリング剤
第21章含フッ素シランカップリング剤と応用 【川瀬徳三】 16頁
1含フッ素シランカップリング剤の合成
 1.11鎖型含フッ素シランカップリング剤の合成
  1.1.11鎖モノマー型のシランカップリング剤の合成
  1.1.2芳香環を持つメトキシ型シランカップリング剤
  1.1.31鎖オリゴマー型のシランカップリング剤の合成
 1.22鎖型含フッ素シランカップリング剤の合成
  1.2.12鎖モノマー型の含フッ素シランカップリング剤の合成
  1.2.22鎖オリゴマー型のシランカップリング剤の合成
2 含フッ素シランカップリング剤を用いた材料表面の改質
 2.1ガラスの改質
  2.1.1処理条件
  2.1.2改質ガラスの表面改質層の構造
  2.1.3改質ガラス表面の耐酸化性、耐酸性
 2.2金属の表面改質
 2.3高分子の表面改質
  2.2.1セルロースの表面改質
  2.2.2ポリエステルの表面改質
3歯科材料の表面政質
4機能性シランカップリング剤
 4.1FLIP-FLOP機能を持つオリゴマー型シランカップリング剤
 4.2抗菌性シランカップリング剤
第22章感光性シランカップリング剤と応用 【多賀谷基博、中川勝】 7頁
1ナノ薄膜の光マイクロ加工
 1.1照射波長170〜254 nm領域での光加工
 1.2波長領域254〜400 nm領域での光加工
2ナノ薄膜の光パターンを利用した材料集積
第23章クロムフリー皮膜への応用 【平松実】 7頁
1シランカップリング剤を利用したクロムフリー化成処理皮膜開発の考え方
2各種金属の塗膜接着性に及ぼすシランカップリング処理
3亜鉛系めっきの耐食性に及ぼすシリカ共析とシランカップリング処理
第24章有機/無機ハイブリッド材料への応用 【越智光一】 9頁
1アルコキサイドモノマーのゾル-ゲル反応からのハイブリッド材料
2アルコキサイドオリゴマーからのハイブリッド材料

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