治験における臨床検査値の軽微変動が意味するもの
/有害事象検討事例
【有害事象を予測させる検査データを検出した際の判断知識】
〜臨床現場で悩む!基準値から外れていたら、ただちに異常としてよいのか?〜
[コードNo.07STC010]

■体裁/ B5判並製本 123ページ
■発刊/ 2007年 3月 30日 サイエンス&テクノロジー(株)
■定価/ 36,750円(税込価格)

軽度な検査データの変動は確実に起きる!GOTの上昇・BUN高値、、、、、。
過度に有害事象との判定を行うこととなるし、また、場合によっては、真の障害を見逃す恐れすらある。

書籍趣旨
 新薬開発の過程では多かれ少なかれ、肝障害や腎障害などの副作用、および目的とする薬効以外の薬理効果が出現する。これらをモニターして、新薬の臨床での有用性を明らかにする臨床治験において、血液検査データの追跡は欠かすことのできないものである。軽度な検査データの変動は確実に起きる。
 その際、GOTの上昇を見たら、それだけで肝臓障害と報告、BUN高値をみたら腎障害と報告など、障害臓器を短絡的に特定してしまうと、過度に有害事象との判定を行うこととなるし、また、場合によっては、真の障害を見逃す恐れすらある。 検査データから、生体の状態を予測するためには、検討している検査データが生体の代謝経路のどの段階に位置するのかを正確に理解する必要がある。有害事象を予測させる検査データを検出した際に、生体機能障害の病態生理・生化学的な解析を行うための知識を習得する必要がある。
また、臨床の現場でモニターを行っていると、基準値の問題に必ず出会う。基準値から外れていたら、ただちに異常としてよいのか、また、そのような場合に臨床医のコメントを受けると、生理的変動であると言われるなど、悩ましい場面が多くある。症例毎に判断は異なるのであるが、個々の基準値がどのように決められているのかを理解することで、判断をする助けとなる。

著  者
福地邦彦昭和大学
原田和博笠岡第一病院、自治医科大学

目  次
『治験における臨床検査値の軽微変動が意味するもの』
I 基準値、人為的な異常値、パニック値
1基準値とカットオフ値の設定法
1)基準値の設定
2)検査値は正規分布する。
3)基準範囲を設定するための標本
4)生理的変動
5)カットオフ値の設定
2感度と特異度
1)感度と特異度の算出
2)ROC曲線 Receiver Operating Characteristic curve
3基準値を外れていたら直ちに身体異常を考慮しなくてはならない検査データは何か。
4人為的な検査値の変動
5パニック値
6採血の注意点
7まとめ:軽度な異常値を見たとき
U 炎症反応
1炎症発生時の生理的応答
2炎症マーカーの上昇機序
3炎症マーカー
V 薬物の有害反応
1薬物の代謝と排泄
2有害作用発生機序
1)細胞毒性
2)免疫学的機序
W 肝機能検査
1肝臓の組織
2エネルギー産生
1)エネルギー産生の全体像
2)LDHの役割
3)脂質をエネルギー源とする場合
4)飢餓状態でのエネルギー産生
5)糖尿病では、ケトン体を利用できない
6)エネルギー産生経路のまとめ
3解毒機能
1)解毒とは
2)アンモニアの処理、尿素サイクル、GOT、GPTの働き
3)ビリルビンの代謝
4)シトクロームP450(CYP)による薬剤の代謝
5)肝臓では、ステロイドホルモンも代謝・排泄している
4蛋白合成能
5胆汁の合成
6薬剤性肝障害
7肝機能関連検査項目
X 腎機能検査
1ホメオスターシス異常の検査結果の読み方
1)酸塩基平衡
2)アシドーシスとアルカローシス
3)電解質の異常
4)Naイオン
(1)低ナトリウム血症
(2)高ナトリウム血症
5)K イオン
(1)高カリウム血症
(2)低カリウム血症
6)Caイオン
7)Clイオン
2腎機能検査
1)腎による水と電解質バランス調節機能
2)腎の内分泌能
3腎機能障害
1)腎機能が障害を受けた際の症状
2)尿毒症とは
4腎機能検査
1)初めにチェックする項目
2)BUN(血清尿素窒素)と血清クレアチニン濃度
3)尿でみる腎機能異常
(1)尿量
(2)尿蛋白
(3)血尿・潜血
(4)尿中電解質濃度
4)腎臓の部位別の機能検査
5薬剤性腎障害の早期検出にはどのような検査が適切か。
1)薬剤による腎障害
2)尿蛋白 尿アルブミン
3)クレアチニンクリアランス(CCr)
4)尿中β2−ミクログロブリン (β2-MG)値
5)尿中NAG(N-acetyl-β-D-glucosaminidase)
Y 血液検査
1貧血の判断
1)赤血球恒数
2)鉄の代謝と検査
(1)鉄動態
(2)体内鉄代謝状態の判定
3)網状赤血球 (Reticulocyte)
4)エリスロポイエチン
5)症候性貧血(続発性貧血)
2出血傾向の検査
1)出血傾向とは
2)血液凝固経路のポイント
3)血液凝固の検査
(1)血小板数
(2)出血時間
(3)凝固時間
(4)プロトロンビン時間 (PT)
(5)活性化部分トロンボプラスチン時間 (APTT)
3DIC
1)DICの発生機序
2)DICの検査
(1)診断基準
(2)DICに特異的な検査データ
 a D-ダイマー
 b アンチトロンビンIII (AT III) およびトロンビン・アンチトロンビン複合体 (TAT)
 c その他 検査所見上の特徴
Z 筋肉障害
1横紋筋融解症
2筋肉細胞破壊マーカー
1)CK (クレアチンキナーゼ)
2)ミオグロビン
3)アルドラーゼ
最後に
参考図書
『有害事象評価の実際(1)― 因果関係、重篤度、既知・未知判定のポイント』
T 有害反応(=副作用)の発生機序による分類とその特徴
1@薬理作用に関連したもの(=中毒性副作用)と、A免疫が関与したもの(=アレルギー性副作用)に分けられる。
2中毒性副作用の特徴
3アレルギー性副作用の特徴
U 予測性の評価:既知か未知かの判断
1予測性を判定するための資料
2記載の副作用(疾患、症候群など)の診断根拠になっている徴候、症状は予測できると判断する。
3「未知」扱い
4添付文書の副作用は、「重大な副作用」と「その他の副作用」に分けられる。
5報告された副作用が既に記載の副作用と同義語の場合は既知と判断する。
6既に記載の副作用の徴候や症状(二次的に発現したもの)は既知と判断する。
7その他注意すべき点
8原則「未知」
9続発症の解釈、扱い方
V 重篤度の評価
1重篤か否かの判定
2「準じて重篤なもの」について
W 因果関係判定のポイント:判定の要因とGrading
1判定の指標になる要因
2因果関係のgrading
X 因果関係判定のポイント:時間的関係の解釈
1再投与を行い(challenge test)前回と同様の有害事象を認めた場合はその薬剤が原因とほぼ断定できる。
2合理的な副作用発症までの時間
3アレルギー機序に基づく副作用の場合
4薬剤継続投与中に有害事象が改善、消失した時
5薬剤添加リンパ球刺激試験
Y 症例提示
『有害事象評価の実際(2) ― 知っておくべき臨床検査値解釈のコツ』
T はじめに
U 白血球(White Blood Cell; WBC) について
 【症例提示】
V 肝機能検査
 【症例提示】
W 筋肉に関する有害事象
 【症例提示】

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