家庭ごみ(一般廃棄物)は、年間5,300万トン。
そのうち、容器や包装物のごみは、重量では25%だが、容積にすると60%を占める。
一方、廃棄物処理の最後のより所である最終処分場の残余年数は、1996年度で3.1年、最近では
1.6年と急激な破綻が進んでいる。
しかし、処分場の新設は、猛烈な住民の反対で開設は不可能に近くなった。
1995年、都市ごみ減量化とリサイクルの切り札として「容器包装に係わる分別収集及び再商品
化に関する法律」(容器包装リサイクル法)が制定された。ガラス瓶、缶(アルミ缶、スチール
缶)、紙パック、PETボトルの5つは、1997年から分別回収リサイクルが開始され、当時、再生技
術が未確立とされたPET樹脂以外の「その他のプラスチック」と紙パック以外の「その他の紙」製
容器包装物は5年後の2000年4月から施行されることになった。2000年度は、すべての容器包装廃
棄物が、分別回収リサイクルされる全面施行の年である。
容器を利用する中身の製造業者、容器メーカー、流通業者の3者(「特定事業者」)は、市町村
によって分別収集された容器包装廃棄物を引き取り、再商品化(リサイクル)する義務を負った。
企業が負担する費用は、当時の試算で約1,000億円ともいわれ、各メーカーは対応を迫られてきた。
容器包装リサイクル法は、「廃プラスチック対策法」とも見られてきた。当時の試算でリサイ
クルコストの実に90%以上をプラスチックリサイクルが占めていた。
1999年に決められたリサイクル方法では、マテリアルリサイクルを基本としつつも、油化、ガ
ス化に加えて「原材料として再利用」と解釈された高炉還元剤、コークス炉原料化の5つ選択肢が
示された。紙については、サーマルリサイクルが認められた。
2000年度の「その他プラスチック」のリサイクル方法は、分別の困難性やリサイクルコストか
ら、ほとんどが高炉還元剤などケミカルリサイクル法が採られる見通しである。
一方、全国には約3,200の市町村があり、そのごみ対策は一様ではない。しかし、容器包装リサ
イクル法施行に伴って、分別収集の役割を担う全国の市町村、資源回収施設や分別施設選別機、
圧縮梱包設備やストックヤード(保管センター)が必要となった。
これら設備機器の「容器包装廃棄物処理ビジネス」の市場は、再商品化市場とともに、今後大
きく成長することが期待されている。
本書は、同法完全実施を迎える産業界の対策と展望をまとめ、合わせて新たに生まれるリサイ
クル市場を調査したものである。
「全国200市の容器包装リサイクル法対応状況」についても独自のアンケート調査を実施し分析し
た。容器包装リサイクル法に係わる産業界の方々や新たなビジネスチャンスを探る方々に本調査
レポートのご一読をお勧めする。
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