バイオ解析・診断技術のテーラーメイド医療への応用
Technologies of Analysis and Diagnostic Application in Tailor-made Medicine
[コードNo.2006T534]

■監修/ 山本重夫((株)ビーアールディー 代表取締役社長)
■体裁/ B5判 250ページ
■発行/ 2006年 10月 (株)シーエムシー出版
■定価/ 68,250円(税込価格)

ゲノム解析、プロテオーム解析、メタボローム解析など、テーラーメイド医療へ応用が期待される解析・診断技術の最新動向を解説。
臨床編では、12章にわたりテーラーメイド医療の応用が期待される疾患のSNPs、マイクロサテライト、バイオマーカー(タンパク質・小分子)とその診断・治療への応用について解説。
診断薬・診断機器メーカー、診断・解析受託企業、製薬メーカーなどの研究者におすすめの1冊。

※ 本書籍はご試読頂けません ※

はじめに
 本書は、今までライフサイエンス分野から遠い存在・あるいは縁がなかった産業界も含め様々な産業界の方々への「ライフサイエンス分野へのお誘いの書」であり、テーラーメイド医療を達成するためにはどのような技術・製品・素材などが必用であるかをご理解頂こうとするものです。勿論、「医薬品産業」、「診断薬・診断機器産業」、「健康食品・特定保健用食品産業」など医療関連の産業界の方々にも、テーラーメイド医療のためのニーズがどこにあり、どのような技術・製品を開発すべきかといった視点で参考にして頂けるものでもあります。
 本書の構成はヒトゲノム配列解析の成果から得られたSNPsの知見がどのように利用されているかを一つの柱にして、テーラーメイド医療がどのように展開されようとしているかを解説して頂いておりますが、テーラーメイド医療をより確かに行うためには、プロテオーム解析やメタボローム解析の成果も活用する必用があることから、これらについても解説をお願い致しました。
 臨床編には、生活習慣病などのような多因子疾患を中心として、現在どのような医療技術でテーラーメイド医療にアプローチされているか、また医療の現場から求められる新規技術などにはどのようなものがあるかについて解説して頂きました。さらにテーラーメイド医療のためには、臨床の場で使用される医薬についても、患者個々の遺伝子多型(SNP)が薬物代謝酵素や薬物トランスポーターに存在することから、創薬の現場でどのように活用されなければならないかについての解説もお願いしました。さらにヒトの遺伝子やその多型が対象となることから、これから参画する企業のために個人情報保護などに、どのような注意を払うべきか、についても解説がなされております。
(山本重夫「はじめに」より抜粋)

執筆者一覧
山本重夫(株)ビーアールディー 代表取締役社長
成田暁東海大学 医学部 基礎医学系 分子生命科学 CREST研究員
田嶋敦東京大学 医科学研究所 細胞ゲノム動態解析部門 寄付研究部門 教員
井ノ上逸朗東海大学 医学部 基礎医学系 分子生命科学 教授
内藤裕二京都府立医科大学 生体機能分析医学講座 助教授
吉川敏一京都府立医科大学 生体機能制御学 教授
福嶋義光信州大学 医学部 社会予防医学講座遺伝医学分野 教授;信州大学医学部附属病院 遺伝子診療部 部長
久原哲九州大学大学院 農学研究院 遺伝子資源工学部門 遺伝子制御学講座 教授
田代康介九州大学大学院 農学研究院 遺伝子資源工学部門 遺伝子制御学講座 助教授
町田雅之(独)産業技術総合研究所 セルエンジニアリング研究部門 遺伝子応用技術研究グループ グループリーダー
横山憲二(独)産業技術総合研究所 バイオニクス研究センター 副研究センター長
平塚淳典(独)産業技術総合研究所 バイオニクス研究センター 研究員
碓井啓資(独)産業技術総合研究所 バイオニクス研究センター 特別研究員
木下英樹(独)産業技術総合研究所 バイオニクス研究センター 特別研究員
平野久横浜市立大学大学院 国際総合科学研究科 教授
岩船裕子横浜市立大学大学院 国際総合科学研究科 研究員
石田真悠子東京大学大学院 医学系研究科 分子細胞生物学専攻 メタボローム寄付講座;(株)島津製作所 分析計測事業部 ライフサイエンスビジネスユニット ライフサイエンス研究所
田口良東京大学大学院 医学系研究科 分子細胞生物学専攻 メタボローム寄付講座 教授;CREST、JST
市原佐保子三重大学 生命科学研究支援センター 助手
横田充弘愛知学院大学 歯学部 ゲノム情報応用診断学講座 教授
田原康玄愛媛大学 大学院医学系研究科 統合医科学講座 講師
小原克彦愛媛大学 大学院医学系研究科 生命多様性医学講座加齢制御内科学 助教授
山田芳司三重大学 生命科学研究支援センター 教授
江面陽一東京医科歯科大学 難治疾患研究所 分子薬理学分野 講師
鎌谷直之東京女子医科大学 附属膠原病リウマチ痛風センター 所長;教授
谷口敦夫東京女子医科大学 附属膠原病リウマチ痛風センター 助教授
近藤直実岐阜大学大学院 医学系研究科 小児病態学 教授
松井永子岐阜大学大学院 医学系研究科 小児病態学
桑原愛美岐阜大学大学院 医学系研究科 小児病態学
水島洋国立がんセンター研究所 疾病ゲノムセンター 室長;東京医科歯科大学 大学院疾患生命科学研究部 助教授;ハワイ大学 医学部 助教授
山ア義光大阪大学大学院 内分泌・代謝内科学 病院教授
片上直人大阪大学大学院 内分泌・代謝内科学 医員
木村昭郎広島大学 原爆放射線医科学研究所 血液内科 教授
南方良章和歌山県立医科大学 医学部 内科学第三講座 助教授
日比紀文慶應義塾大学 医学部 消化器内科 教授
矢島知治慶應義塾大学 医学部 消化器内科 助手
久松理一慶應義塾大学 医学部 消化器内科 助手
泉谷幹子慶應義塾大学 医学部 消化器内科
田中静吾大阪大谷大学 薬学部 分子臨床化学講座 教授
東純一大阪大学大学院 薬学研究科 臨床薬効解析学分野 教授
藤尾慈大阪大学大学院 薬学研究科 臨床薬効解析学分野 助教授
南畝晋平大阪大学大学院 薬学研究科 臨床薬効解析学分野 研究員
前田真貴子大阪大学大学院 薬学研究科 臨床薬効解析学分野 研究員
橋本幸二(株)東芝 研究開発センター 事業開発室 グループ長
源間信弘(株)東芝 研究開発センター 事業開発室 技監
石川智久東京工業大学 大学院生命理工学研究科 教授
櫻井亜季東京工業大学 大学院生命理工学研究科
田村藍東京工業大学 大学院生命理工学研究科
大西裕子東京工業大学 大学院生命理工学研究科
宝田裕東洋紡績(株) 敦賀バイオ研究所
橋本幸蔵(株)東洋紡ジーンアナリシス
川瀬三雄日本ガイシ(株) GENESHOTプロジェクト
鈴木洋史東京大学医学部附属病院 薬剤部 教授
山本武人東京大学医学部附属病院 薬剤部 助手
樋坂章博東京大学医学部附属病院 薬剤部 講師

構成および内容
【第1編 総論】
第1章疾患診断に利用されるSNPの現状と今後の展望(成田暁、田嶋敦、井ノ上逸朗)
1はじめに
2ゲノム医科学におけるSNPの意義と現状
3ゲノム医科学における今後の課題
第2章疾病予防のための分子バイオマーカー−その種類と適応疾患−(内藤裕二、吉川敏一)
1はじめに
2未病診断と生活習慣病予防
3酸化ストレスと生活習慣病
3.1酸化ストレスとは
3.2酸化ストレスと生活習慣病
3.3酸化ストレスマーカー
4バイオマーカーとしての酸化修飾タンパク質
5おわりに
第3章ゲノム情報と生命倫理・ガイドライン(福嶋義光)
1生命倫理とは
2ヒトゲノム・遺伝子解析に関連するガイドライン
2.1研究におけるガイドライン
2.2診療におけるガイドライン
2.3産業分野におけるガイドライン
3ヒトゲノム・遺伝子解析技術を実社会で応用する際の留意点
4おわりに
【第2編 ゲノム解析技術】
第1章DNAマイクロアレイの現状と今後(田代康介、久原哲)
1はじめに
2DNAマイクロアレイ(DNAチップ)の現状と新しいアレイ技術
2.1DNAマイクロアレイの基本技術
2.2主な市販DNAチップについて
2.2.1GeneChip
2.2.2Codelink
2.2.3Agilent
2.2.4Beadsアレイ
2.3DNAマイクロアレイの現状と新しいチップシステムの登場
3DNAマイクロアレイデータからの情報抽出手法
3.1網羅的な遺伝子発現データ(トランスクリプトームデータ)の持つ性質
3.2トランスクリプトームデータからの遺伝子発現制御関係の推定
3.2.1クラスター解析
3.2.2閾値モデル
3.3トランスクリプトームデータからの遺伝子発現ネットワークモデルの構築
3.3.1ブーリアンネットワークモデル
3.3.2ベイジアンネットワークモデル
3.3.3微分方程式モデル
3.4酵母トランスクリプトームデータから発現ネットワーク解析
4おわりに
第2章新しいSNPsタイピング技術と技術動向(町田雅之)
1はじめに
2基本的なSNP解析技術
3ハイスループット化へのアプローチ
4磁気ビーズを利用したSNP解析技術
5まとめ
【第3編 プロテオーム解析技術】
第1章プロテオーム解析チップの開発動向(横山憲二、平塚淳典、碓井啓資、木下英樹)
1はじめに
2プロテインマイクロアレイ
3自動二次元電気泳動システム
3.1オンチップ二次元電気泳動システム
3.2高速全自動二次元電気泳動システム
4展望
第2章プロテインチップと医療応用(岩船裕子、平野久)
1はじめに
2発現解析とプロテインアレイ
3機能解析とプロテインアレイ
4高密度プロテインチップ作製の試み
5おわりに
【第4編 メタボローム解析技術】
第1章テーラーメイド医療のためのメタボローム解析のかたち(石田真悠子、田口良)
1はじめに
2テーラーメイド医療に適したメタボローム解析とは
3脂質関連疾患の医療解析を可能にするリピドーム解析
3.1メタボローム解析の例
3.2試料の調製
3.3メタボローム解析を実現化した分析法
3.4メタボローム解析が質量分析法に求めるもの
3.5分析対象物の種類の数に適した解析法
4テーラーメイド医療の実現化に向けて
5おわりに
【第5編 臨床−多因子疾患とバイオマーカー−】
第1章生活習慣病(糖尿病、高脂血症)(市原佐保子、横田充弘)
1糖尿病
1.1糖尿病の分類
1.2遺伝要因・環境要因との関係
1.3糖尿病発症に関連する遺伝子
1.3.1糖尿病遺伝子
1.3.2糖尿病疾患感受性遺伝子
1.42型糖尿病の疾患感受性遺伝子座
1.5糖代謝に関連するアディポサイトカイン
1.6糖尿病および糖尿病合併症の診断・治療への応用
2高脂血症
2.1疾患の概要
2.2高脂血症の発症に関連する遺伝子
2.3高脂血症のバイオマーカー
2.4診断・治療への応用
第2章高血圧・動脈硬化のゲノム解析(田原康玄、小原克彦)
1はじめに
2疾患の概要
3遺伝要因・環境要因
4ゲノム解析
5診断・治療への応用
第3章ゲノム多型による脳血管障害の発症予測(山田芳司)
1はじめに
2脳血管障害感受性遺伝子の探索
3脳血管障害のゲノム疫学研究
4脳血管障害のオーダーメイド予防システムの開発
第4章骨粗鬆症(江面陽一)
1疾患の概要
2病因としての遺伝的要因・環境要因
3骨粗鬆症と遺伝子異常
4SNPsおよびマイクロサテライトを利用したゲノム解析
5網羅的発現解析・蛋白質解析
6疾患とバイオマーカー:診断・治療への応用
第5章リウマチ性疾患の個別化医療(鎌谷直之、谷口敦夫)
1要旨
2リウマチ性疾患とバイオマーカー
3リウマチ性疾患感受性とゲノム多型
4Wrightのモデル
5重要な重症化関連多型と薬物反応性関連多型
6薬物の副作用の問題化
7ゲノム情報の急速な解明
8ヒトゲノム多型を臨床応用するための問題点
9ヒトゲノム多型データを臨床応用するためのロードマップ
10個別化医療に関する我々の試み
11まとめ
第6章アレルギー疾患(近藤直実、松井永子、桑原愛美)
1はじめに
2現時点でのテーラーメイド治療
2.1テーラーメイドの管理
2.2アレルギー反応に対するテーラーメイド治療
2.3ストレス、感染などに対するテーラーメイド治療
3テーラーメイド治療の将来展望
3.1遺伝子解析に基づいたアレルギーの分類と遺伝子診断キットの開発とテーラーメイド治療−ファーマコゲノミクス
3.2構造生物医学による解明に基づくテーラーメイド治療開発展望−ファーマコプロテオミクス
3.3遺伝子・分子生態医学による解明に基づくテーラード治療開発展望−ファーマコメタボノミクス解析
4遺伝子検査の説明と同意取得
5おわりに
第7章癌における遺伝子異常と個人化医療(水島洋)
1疾患の概要
2遺伝要因・環境要因
3ゲノム解析・発現解析・たんぱく質解析
4疾患と遺伝子異常、SNPs・マイクロサテライト
5疾患とバイオマーカー(たんぱく質と小分子)
6診断・治療への応用
7テーラーメード医療と臨床研究
8疾病ゲノム解析のために必要な機器
9関連URL
第8章糖尿病・血管合併症のオーダーメイド医療(山ア義光、片上直人)
1生活習慣病としての糖尿病の問題点
2テーラーメイド医療VSオーダーメイド医療
3疾患感受性遺伝因子としての遺伝子多型
4糖尿病大血管合併症(動脈硬化)の進展メカニズム
5遺伝子多型と疾患発症
6多重遺伝子多型解析
7オーダーメイド糖尿病血管合併症管理
8おわりに
第9章血液疾患(白血病と骨髄異形成症候群)(木村昭郎)
1白血病
1.1概要
1.2要因
1.3遺伝子異常
1.4主要な白血病の発生機構と臨床
1.4.1急性骨髄性白血病(AML)
1.4.2慢性骨髄性白血病(CML)
1.4.3急性リンパ性白血病(ALL)
1.4.4成人T細胞白血病・リンパ腫(ATL)
2骨髄異形成症候群(MDS)
2.1概要
2.2発生機構と臨床
第10章呼吸器疾患(慢性閉塞性肺疾患:COPD)(南方良章)
1疾患の概要
2環境要因
3疾患と遺伝子異常
4疾患とバイオマーカー(タンパク質・小分子)
4.1誘発喀痰
4.2気道上皮被覆液
4.3呼気ガス
4.4呼気凝縮液
5診断・治療への応用
第11章消化器系疾患(泉谷幹子、矢島知治、久松理一、日比紀文)
1疾患の概要
2腸管(Gut Associated Lymphoid Tissue,GALT)の免疫機構
3炎症性腸疾患は多因子疾患である
3.1遺伝的素因
3.2疾患関連遺伝子
3.3環境因子:腸炎発症におけるフローラの役割
4バイオマーカー
5診断治療への応用
5.1細菌を標的とした治療
5.2TNFαを標的とした治療
5.3免疫抑制剤を用いた治療
第12章アルツハイマー病および類縁疾患(田中静吾)
1はじめに
2ADの病理
3ADの環境要因
4ADの遺伝要因
4.1FADの原因遺伝子
4.1.1アミロイドβ蛋白前駆体(APP)遺伝子
4.1.2プレセニリン(PS)1遺伝子
4.1.3PS2遺伝子
4.2ADの遺伝的危険因子
4.2.1アポリポ蛋白E(APOE)遺伝子
4.2.2APOE以外のAD関連遺伝子の探索
5AD類縁疾患の遺伝要因
5.1前頭側頭型認知症(FTD)
5.2レビ−小体型認知症(DLB)
6診断から予防・治療へ
7おわりに
【第6編 ファーマコゲノミクス・ファーマコプロテオミクス】
第1章薬物代謝酵素遺伝子変異解析(藤尾慈、南畝晋平、前田真貴子、東純一、橋本幸二、源間信弘)
1はじめに
2DNAチップを使った遺伝子多型解析技術
2.1電気化学的遺伝子検出法の原理
2.2電流検出型DNAチップ
3応用
3.1NAT2遺伝子解析チップ
3.2CYP2C19遺伝子解析チップ
3.3CYP2C9遺伝子解析チップ
4次世代技術開発−全自動DNA検査装置
5まとめ
第2章薬物トランスポーターの遺伝子多型:機能バリデーション法の国際標準化とSNP診断システムの開発(石川智久、櫻井亜季、田村藍、大西裕子、宝田裕、橋本幸蔵、川瀬三雄)
1はじめに
2バイオマーカーの基準とファーマコゲノミクスにおける2つのアプローチ
3薬物トランスポーター遺伝子多型の機能バリデーションに関する国際標準化
4ABCトランスポーターの遺伝子変異と疾患
5ABCトランスポーターABCG2の遺伝子多型と機能・発現解析
6ポルフィリン症とABCG2の遺伝子多型との関係
7ABCトランスポーターのSNP診断システムの開発
8今後の展望と問題点
第3章個別化医療のための遺伝子解析(樋坂章博、山本武人、鈴木洋史)
1はじめに
2薬物動態関連の遺伝子の研究の展開
3薬物代謝酵素の遺伝子多型
4CYP2D6の遺伝子多型
5ワルファリンの個別化医療
6CYP2C9の遺伝子多型と経口糖尿病薬
7CYP2C19の遺伝子多型とプロトンポンプ阻害剤
8CYP3A4と3A5の遺伝子多型
9UGT1A1の遺伝子多型とイリノテカン
10MDR1(P糖蛋白)の遺伝子多型
11OATP-Cの遺伝子多型とHMG-CoA還元酵素阻害剤
12OCTの遺伝子多型とメトホルミン
13炎症性腸疾患とトランスポーターの遺伝子多型

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