マイクロ・ナノプラズマ技術とその産業応用
Micro-/Nano-Plasma Technology and Industrial Applications
[コードNo.2006T536]

■監修/ 橘邦英(京都大学 工学研究科 電子工学専攻 教授)
寺嶋和夫(東京大学 大学院新領域創成科学研究科 物質系専攻 助教授)
■体裁/ B5判 329ページ
■発行/ 2006年 12月 (株)シーエムシー出版
■定価/ 68,250円(税込価格)

固体・液体・気体に続く第四の物質状態『プラズマ』その中でも近年注目を集めるマイクロ・ナノプラズマの総書!
発生・診断の基礎的部分と、デバイス・医療バイオ分野への応用を網羅した一冊!
今後の展望として、PDPを例に取った産業応用、更に新たな産業化への道標を提示!

※ 本書籍はご試読頂けません ※

刊行にあたって
 従来、多くのプラズマ応用技術では、できるだけ大きな容積あるいは面積に均一なプラズマを生成する方向が思考されてきた。その発想を逆転して、空間的尺度をmmからμm、さらにはnmに至るまでスケールダウンしていけばその先に何が見えてくるだろうか。そのような好奇心からスタートしたマイクロプラズマ研究への関心が、近年急速に高まってきている。その理由としては、ただ小さいだけではないという特徴が漸く見えてきたからではないだろうか。
 プラズマは本来、高い反応性、高効率の発光性、可変な誘電・導電性という3つの優れた性質を有している。これらの固有の上述の微小空間の特性を巧みに組み合わせることによって、いろいろな応用のアイデアが湧き出てくる。さらには、マイクロプラズマを単独で用いるか、あるいは複数を配列させて用いるかという選択の自由度を掛け合わせれば、さらにその可能性は広がっていく。その身近な一例としては、発光性×微小性×集積化の組み合わせによって画像表示という機能を引き出したものがPDPということになる。
 本書では、そのようなマイクロプラズマの特徴を利用したさまざまな技術について、特にナノ・バイオ材料プロセスや新規なマイクロプラズマデバイスにスポットを当てて、先端の研究が紹介されている。
「はじめに」より抜粋
2006年12月 橘邦英(京都大学 工学研究科 電子工学専攻 教授)

執筆者一覧(執筆順)
橘邦英京都大学 工学研究科 電子工学専攻 教授
石井彰三東京工業大学 大学院理工学研究科 電気電子工学専攻 教授
河野明廣名古屋大学 工学研究科 電子情報システム専攻 教授
櫻井彪山梨大学大学院 医学工学総合研究部 教授
川田重夫宇都宮大学 工学研究科 エネルギー環境科学専攻 教授
中村恭志東京工業大学大学院 理工学研究科 土木工学専攻 助教授
寺嶋和夫東京大学 大学院新領域創成科学研究科 物質系専攻 助教授
野間由里東京大学 大学院新領域創成科学研究科 物質系専攻
野崎智洋東京工業大学大学院 理工学研究科 機械制御システム専攻 助手
岡崎健東京工業大学大学院 理工学研究科 機械制御システム専攻 教授
白井肇埼玉大学大学院 理工学研究科 物質科学部門 助教授
藤山寛長崎大学大学院 生産科学研究科 教授
関口秀俊東京工業大学大学院 理工学研究科 化学工学専攻 助教授
酒井道京都大学大学院 工学研究科 電子工学専攻 講師
斧高一京都大学大学院 工学研究科 航空宇宙工学専攻 教授
東口武史宇都宮大学大学院 工学研究科 エネルギー環境科学専攻 助手
窪寺昌一宮崎大学 工学部 電気電子工学科 教授
清水禎樹(独)産業技術総合研究所 界面ナノアーキテクトニクス研究センター 高密度界面ナノ構造チーム 研究員
佐々木毅(独)産業技術総合研究所 界面ナノアーキテクトニクス研究センター 高密度界面ナノ構造チーム 主任研究員
越崎直人(独)産業技術総合研究所 界面ナノアーキテクトニクス研究センター 副研究センター長;(併)高密度界面ナノ構造チーム チーム長
堀勝名古屋大学大学院 工学研究科 電子情報システム専攻 教授
畠山力三東北大学 大学院工学研究科 電子工学専攻 教授
岡田健東北大学 大学院工学研究科 電子工学専攻
金子俊郎東北大学 大学院工学研究科 電子工学専攻 助教授
葛谷昌之松山大学 薬学部 薬品物理化学研究室 教授
崎山幸紀東京大学大学院 工学系研究科 機械工学専攻 助手
秋津哲也山梨大学大学院 医学工学総合研究部 人間環境医工学専攻 教授
黒澤茂(独)産業技術総合研究所 環境管理技術研究部門 主任研究員
張替寛司筑波大学 数理物質科学研究科 物性・分子工学専攻
愛澤秀信(独)産業技術総合研究所 環境管理技術研究部門 研究員
鈴木博章筑波大学 数理物質科学研究科 教授
一木隆範東京大学大学院 工学系研究科 バイオエンジニアリング専攻・総合研究機構(兼任) 助教授/東京大学 ナノバイオ・インテグレーション研究拠点(CNBI)
沖野晃俊東京工業大学大学院 総合理工学研究科 創造エネルギー専攻 助教授
宮原秀一東京工業大学 原子炉工学研究所 日本学術振興会 特別研究員
安岡康一東京工業大学 電気電子工学専攻 助教授
秋山秀典熊本大学大学院 自然科学研究科 複合新領域科学専攻 教授
篠田傳東京大学 生産技術研究所 客員教授;(株)富士通研究所 フェロー
粟本健司(株)富士通研究所

構成および内容
【第一編 発生と診断】
第1章マイクロプラズマの生成とその課題(石井彰三)
1マイクロプラズマ生成法の分類
2マイクロプラズマの生成と制御
3大気圧マイクロプラズマ
4微細ガス流を用いた大気圧直流放電によるマイクロプラズマの生成
4.1微細ガス流のある微小電極間における直流放電
4.2大気圧グロー放電とマイクロプラズマ
5微小液滴を用いたマイクロプラズマの生成
6固体微粒子を用いたマイクロプラズマの生成
第2章診断
1プラズマの基本的特性とプラズマ診断(河野明廣)
1.1はじめに
1.2プローブ計測
1.3マイクロ波・ミリ波・光伝播
1.4発光分光
1.5吸収分光
1.6レーザー誘起蛍光
1.7レーザー散乱
2マイクロプラズマの分光学的診断(河野明廣)
2.1マイクロ波励起マイクロギャッププラズマ
2.2レーザートムソン散乱による電子密度・電子温度の計測
2.3分子スペクトルの発光分光によるガス温度の計測
2.4吸収分光によるAr準安定電子密度の計測
3プラズマと固体のマイクロ界面診断(櫻井彪)
3.1まえがき
3.2プラズマの界面近傍の振る舞い
3.2.1準安定励起原子の特性
3.2.2荷電粒子の振る舞い
3.3プラズマ励起種の固体表面ミクロ計測
3.3.1エヴァネッセント波の特性とミクロ分光法への適用
3.3.2LIEF法とマイクロプラズマ観測
3.3.3クロスビーム型LIEF法と壁反射
3.3.4光導波路型ELA法と壁近傍原子密度
3.4電気光学結晶を用いた固体表面の壁電位・壁電荷ミクロ計測
3.4.1電気光学結晶による測定原理
3.4.2同一平面型PDP様バリアー放電の壁電荷計測
3.5あとがき
第3章マイクロプラズマシミュレーション(川田重夫、中村恭志)
1はじめに
2レーザーピンセットによるアト秒マイクロ電子バンチの生成
3高品質の高エネルギーマイクロイオンバンチ生成制御
4Vlasov-Maxwell並列シミュレーション
5マイクロプラズマシミュレータ(クローズドグリッドシステム利用支援)
6おわりに
【第二編 材料工学への応用】
第1章マイクロプラズマの材料デバイスプロセスへの応用(寺嶋和夫、野間由里)
1緒言
2マイクロプラズマの基礎
2.1はじめに
2.2マイクロプラズマ発生
2.3マイクロプラズマの特性
3材料デバイスプロセスへの応用
4おわりに
第2章ナノクラスター・粒子創成(野崎智洋、岡崎健)
1はじめに
2シリコンナノ粒子の合成とマイクロプラズマリアクターの役割
3実験装置
4マイクロプラズマの特性
5シリコンナノ粒子の合成
5.1水素添加の効果
5.2シリコンナノクラスター・粒子のフォトルミネッセンス
6おわりに
第3章大気圧マイクロプラズマジェットの薄膜プロセス応用(白井肇)
1はじめに
2大気圧熱マイクロプラズマジェットの生成とa-Si膜の短時間結晶化
3再結晶化Si膜の微細構造評価とTFTおよび太陽電池素子への応用
4非晶質Si結晶化機構の診断
5おわりに
第4章低圧環境下でのマイクロプラズマの生成と製膜への応用(藤山寛)
1はじめに
2磁界中マイクロ波放電理論
3実験装置および方法
4実験結果
4.1磁界中マイクロ波による同軸型低気圧マイクロプラズマの放電開始特性
4.2ミラー磁界中マイクロ波による同軸型低気圧マイクロプラズマの診断
5PIC-MCシミュレーション
6低気圧マイクロプラズマによる細管内壁スパッタコーティング
6.1実験装置
6.2実験結果及び考察
7まとめ
第5章マイクロプラズマリアクターを利用した材料・化学合成(関口秀俊)
1はじめに
2オゾン合成
3アンモニア合成
4芳香族化合物の部分酸化
5マイクロチャネル内CVD
6マイクロプラズマリアクターの集積化
7おわりに
第6章マイクロプラズマデバイスの創製(酒井道、橘邦英)
1はじめに
2マイクロプラズマによる3端子デバイス
3マイクロプラズマによる電磁波制御デバイス
3.1電磁波制御の概要
3.2マイクロストリップ線路における動的T分岐デバイスの作製
3.3マイクロプラズマ柱の2次元結晶状配置によるミリ波制御
4今後の展望
第7章マイクロプラズマスラスタ(斧高一)
1はじめに
2超小型衛生/シリコンナノサテライト
3マイクロプラズマスラスタ
4マイクロ波励起マイクロプラズマ源を用いたマイクロプラズマスラスタ
4.1モデル解析
4.2マイクロプラズマ源とプラズマ特性
4.3マイクロノズルと推進性能
5おわりに
第8章次世代リソグラフィー用短波長光源(東口武史、窪寺昌一)
1はじめに
2EUV光源への要求出力
3レーザー生成マイクロプラズマ光源
4液体ジェットまたは液滴ターゲットを用いたレーザー生成マイクロプラズマ
5ターゲット媒質の選択
6塩化リチウム水溶液ターゲットを用いたEUV光の特性
7スズナノ粒子混入水溶液ターゲットを用いたEUV光の特性
8おわりに
第9章オンデマンド材料プロセシングのための大気圧マイクロプラズマデポジション技術(清水禎樹、佐々木毅、寺嶋和夫、越崎直人)
1はじめに
2マイクロプラズマデポジション装置〜オンデマンド材料プロセシングのための装置仕様
3金属ワイヤーを原料として利用するデポジション法
3.1酸化タングステンのマイクロデポジション
3.2酸化物微粒子の生成メカニズム〜酸化モリブデン微粒子生成を例に
4液体原料供給のネブライザーの開発
5おわりに
第10章プラズマナノプロセス用マイクロプラズマ分光診断(堀勝)
1はじめに
2真空紫外吸収分光法の原理
3マイクロプラズマを利用した真空紫外吸収分光計測用光源
4真空紫外吸収分光システム
5マイクロプラズマ光源MHCLのスペクトル同定
6窒素、酸素原子計測
7プラズマナノプロセス中の原子状ラジカル絶対密度計測
8真空紫外吸収分光システムの高機能化
【第三編 医療・バイオテクノロジーへの応用】
第1章DNA超分子システム創成への応用(畠山力三、岡田健、金子俊郎)
1はじめに
2気体プラズマと電解質プラズマ
3実験配位
4実験結果と考察
5超分子システムへの展開
6まとめ
第2章プラズマ技術の薬物送達システム開発へのバイオ応用(葛谷昌之)
1はじめに
2プラズマ高分子表面化学
3プラズマ技術のバイオアプリケーション:DDS開発への応用
4マイクロプラズマ技術が可能にするテーラーメイド型DDSの構築
5おわりに
第3章医療装置への応用(崎山幸紀)
1はじめに
2生体組織とプラズマの相互作用
3医療用プラズマ源と効果
3.1気相におけるスパーク放電の利用
3.2気相におけるコロナ・グロー放電の利用
3.3液中プラズマの利用
4おわりに
第4章半導体オープニングスイッチ方式大気圧グロープラズマのバイオ応用(秋津哲也)
1はじめに
2高周波励起大気圧プラズマによる滅菌
3誘導性エネルギー蓄積方式パルスパワー励起
4SI-Thyの電流阻止動作
5コロニーカウント法による生存菌数測定
6実験結果及び考察
7おわりに
第5章センシングプロセスへの応用(黒澤茂、張替寛司、愛澤秀信、寺嶋和夫、鈴木博章)
1はじめに
2マイクロプラズマ重合法
2.1マイクロプラズマ重合装置の開発
2.2マイクロプラズマ重合膜の合成とキャラクタリゼーション
2.3マイクロプラズマ重合膜へのガス吸着及び抗体固定化の検討
3おわりに
第6章マイクロプラズマ技術の先端バイオ計測への展開(一木隆範)
1はじめに
2マイクロプラズマのμTASへの応用研究の現状
3大気圧マイクロICP発光分析システムの開発
4おわりに
第7章微量元素分析への応用(沖野晃俊、宮原秀一)
1はじめに
2微量元素分析用マイクロプラズマ源
3マイクロプラズマ源の基本特性
4ハロゲン元素の発光分光分析
5マイクロプラズマ質量分析装置の原理
6マイクロプラズマ質量分析装置による観測結果
7おわりに
第8章大気圧酸素ラジカルフローと水処理への応用(安岡康一)
1はじめに
2マイクロプラズマによるオゾンフローの生成
3プラズマ外のラジカル空間分布
4マイクロプラズマを用いた水の直接処理
5マイクロプラズマのパルス駆動
6おわりに
第9章ハイパワーパルス式マイクロプラズマの環境・バイオプロセスへの応用(秋山秀典)
1はじめに
2大気圧気体中プラズマの特性
3水中プラズマの特性
4バイオエレクトリクス
5湖沼浄化
6応用の広がり
7おわりに
【第四編 マイクロ・ナノプラズマの今後の展望】
第1章産業応用の新展開(篠田傳、粟本健司)
1はじめに
2カラーPDP基本技術の開発
3PDPの次世代技術開発と超大画面化技術
4おわりに
第2章戦略的基礎研究-新たな産業化の核として(橘邦英)
1はじめに
2単体としての機能と用途
3集合体としての機能と用途
4おわりに

お申し込み お問い合わせ

お申し込み画面が開かない場合は、『books_entry.pdf』をダウンロードして頂き、プリントアウトした物に必要事項をご記入の上、FAXにてご送信下さいませ。
PDF形式のファイルをご覧頂くには、アドビ システムズ社から無償提供されている「Adobe Reader」が必要です。

■ お問い合わせの前に『よくあるご質問(FAQ)』をご一読下さいませ ■

■ セミナー・講習会のご案内はこちらでございます ■
前のページへ 書籍indexページへ