ナノ粒子分散系の科学と技術
Science and Technology on Dispersion of Nano-particle
[コードNo.2006T541]

■監修/ 角田光雄(文化女子大学 教授)
■体裁/ B5判 307ページ
■発行/ 2006年 12月 (株)シーエムシー出版
■定価/ 68,250円(税込価格)

ナノ粒子分散の基礎技術から応用を網羅!!
応用編では、「化粧品」、「塗料」、「インキ」、「電子材料」、「医薬品」におけるナノ粒子分散の応用技術を掲載!!

※ 本書籍はご試読頂けません ※

発行にあたって
 ナノレベルの微粉体の分散系は、様々な工業製品の製造や性能向上、さらには新しい機能の開拓などにおいてますます重要になると考えられます。本書では、分散系に係る粒子、特にその表面を理解すること、分散のメカニズムを体系的にとらえること、その中で分散系における粒子構造を制御することの重要性をまとめることを目指し編集しました。そして複雑系である分散系を、レオロジーと含めて評価する技術、微粉体が主役をなす代表的な産業分野における分散技術、そのために必要な分散剤や分散機械をどのように選定したらいいか、などについての解説、さらには最新のトピックスを、各分野の第一線でご活躍中の方々にご執筆頂きました。

執筆者(執筆順)
角田光雄文化女子大学 服装学部 教授
小林敏勝日本ペイント(株) R&D本部 総合技術研究所 部長
郷司春憲日本ペイント(株) 生産本部 生産技術部 部長
長沼桂楠本化成(株) 技術本部 応用技術部 部長
戸堀悦雄ライオン(株) 化学品事業本部 化学品研究所
川口正美三重大学大学院 工学研究科 分子素材工学専攻 教授
嶋田勝徳大日本インキ化学工業(株) 顔料技術本部 色材開発技術グループ 主任研究員
大坪泰文千葉大学 工学部 都市環境システム学科 教授
神谷秀博東京農工大学大学院 共生科学技術研究院 教授
上ノ山周横浜国立大学 大学院工学研究院 機能の創生部門 教授
仁志和彦横浜国立大学 大学院工学研究院 機能の創生部門 助教授
那須昭夫(株)資生堂 マテリアルサイエンス研究センター 主任研究員
谷本直樹大日精化工業(株) 川口製造事業所 グラビアインキ応用技術部 課長補佐
岡ア祐一大日精化工業(株) 川口製造事業所 グラビアインキ生産技術部 課長
新井啓哲東海カーボン(株) 富士研究所 課長
五十嵐和夫(有)シェ・トア コンサルタント部 取締役
神谷格豊田工業大学 工学部 教授
畠山士東京工業大学 統合研究院 ソリューション研究機構 特任講師
加部泰明東京工業大学 大学院生命理工学研究科 COE助手
半田宏東京工業大学 大学院生命理工学研究科 教授

構成および内容
【基礎編】
第1章はじめに(角田光雄)
1粒子分散系とコロイド
2微粒子分散系と界面化学
2.1いろいろな表面と界面
2.2分散と表面張力および界面張力
3微粉体の分散にかかわるいろいろな技術
3.1分散技術の体系化の必要性
3.2分散のプロセスと分散技術体系のための要素技術
第2章分散系における基礎技術と科学(小林敏勝)
1はじめに
2粒子分散系の製造
2.1トップダウン法とボトムアップ法
2.2分散系中の粒子の存在状態
2.3トップダウン法による粒子分散の単位過程
2.4ぬれと界面科学的因子
2.5安定化と界面化学的因子
2.5.1静電斥力による分散安定化
2.5.2高分子吸着による立体安定化
3粒子分散に関与する界面化学的因子
3.1溶解性パラメーター
3.1.1溶解性パラメーターの基本定義
3.1.2溶解性パラメーターの成分分け(三次元溶解性パラメーター)
3.1.3Hansenパラメーターによる高分子や粒子のSP値の測定
3.2表面自由エネルギー
3.2.1ぬれと表面自由エネルギー
3.2.2付着仕事の近似表現
3.3界面電気化学
3.4酸と塩基
3.4.1高分子の酸塩基的性質
3.4.2顔料の酸塩基的性質
4粒子分散系の評価
4.1粒子径の測定
4.1.1電子顕微鏡
4.1.2沈降速度法
4.1.3光子相関法
4.1.4光回折法
4.1.5エレクトロゾーン法
5おわりに
第3章微粒子の表面および界面の性質(角田光雄)
1はじめに
2微粉体の粒子特性
2.1粒子径とその分布
2.2表面積
2.3多孔性
3微粉体粒子の表面特性
3.1表面エネルギー(表面張力)
3.2表面の極性
3.3表面の均一性と不均一性
3.4表面の結晶性
3.5表面の化学的な構造
3.5.1表面と内部との化学構造の差
3.5.2表面に組成の異なった層が存在している例
3.5.3表面官能基
3.5.4酸・塩基特性
4微粉体粒子と分散媒との界面
4.1微粉体のぬれ
4.1.1表面の静電気的な力とぬれ
4.1.2粉体の粒度とぬれ
4.1.3化学組成とぬれ
4.1.4各種粉体の液体に対するぬれ(湿潤熱)
4.1.5相界面における粉体の挙動とぬれの関係
4.2その他
5微粉体粒子間の界面
5.1粉体の付着性、凝集性
5.2凝集力、付着力の測定法
5.2.1独立した1個の粒子と他の粒子および平面との間に働く力を直接測定する方法
5.2.2粒子と平面の付着力の測定
5.2.3粉体層における粒子間付着力の測定
第4章微粉体の表面処理技術(角田光雄)
1表面処理の基本的技術
1.1無機表面処理層の形式
1.1.1気相処理
1.1.2液相反応利用
1.2カップリング剤による表面処理
1.3高分子処理層の形成
1.3.1吸着モノマーの高分子化
1.3.2メカノケミカル効果の応用
1.3.3グラフト反応による処理層の形成
1.3.4相分離現象を利用した処理
2微粉体の湿式処理技術
2.1界面活性剤による処理層の形成
2.2ロジン処理
3乾式表面処理技術
3.1プラズマ処理法
3.2紫外線処理
第5章分散系における粒子構造の制御(角田光雄)
1粒子構造制御の必要性
2分散の過程からみた粒子構造制御
3粒子分散にかかわる基礎的なパラメータと粒子構造制御
3.1粒子間に働く力と分散
3.2粒子間に働く引力と反発力
3.3吸着層の働き
3.4粒子の分散媒に対するぬれ性と分散性および粒子構造制御
4粒子間相互作用と粒子構造を含めた分散技術
5おわりに
第6章顔料分散剤の基本構造と基礎特性(郷司春憲)
1はじめに
2顔料分散剤の種類
3高分子顔料分散剤の基本構造
3.1非水系での顔料分散剤
3.2水系での顔料分散剤
4顔料分散剤の課題と動向
第7章分散剤の作用と効果(長沼桂)
1はじめに
2界面活性物質
3分散材の種類
3.1分子量による分類
3.2イオン性による分類
4分散剤の作用
4.1分散剤の作用と分散過程
4.2効果的な分散剤の使い方
5分散剤の効果
5.1分散剤の油/水界面への配向性
5.2固体粒子の電荷制御効果
5.3カーボンブラックに対する分散剤の効果
5.4水分散系での効果
6おわりに
第8章界面活性剤の添加と分散(戸堀悦雄)
1はじめに
2分散工程から見た界面活性剤の作用
3界面活性剤の吸着と分散
4イオン性界面活性剤の吸着とその作用
5非イオン性活性剤の性質とその作用
第9章高分子添加による分散系の安定化技術(川口正美)
1はじめに
2サスペンション中の粒子の分散状態
3粒子の分散安定性に果たす高分子分散剤の役割
4高分子吸着の基礎
5粒子の分散状態の評価方法
6高分子添加によるサスペンションの分散安定化の実例
6.1シリカサスペンションの分散安定化
6.2カーボンブラックサスペンションの分散安定化
6.3酸化セリウム(セリア)サスペンションの分散安定化
7おわりに
第10章分散系と界面電気現象(角田光雄)
1はじめに
2界面電気の発生
2.1イオンからできている結晶
2.2酸化物表面
2.3表面に解離基を有する粉体
2.4分散媒中のイオンあるいはその他の吸着
2.5その他
3電気二重層の生成と構造
4電位曲線を式で表す
5電気二重層と微粒子分散
6ゼータ電位の測定
第11章微粒子の性質と分散制御技術(嶋田勝徳)
1はじめに
2微粒子の性質
2.1微粒子に作用する力
2.2微粒子の光学的性質
3分散制御技術
3.1微粒子の分散
3.2微粒子の分散機構
3.2.1濡れ
3.2.2分散・微細化
3.2.3安定化
3.3分散安定化機構
3.3.1酸・塩基概念
3.3.2立体障害効果
3.3.3静電荷相互作用
3.4表面処理
3.4.1顔料誘導体
3.4.2界面活性剤
3.4.3樹脂処理
4おわりに
第12章ナノ粒子分散系のレオロジー(大坪泰文)
1はじめに
2通常の凝集分散系における基本的なレオロジー的性質
2.1粘度挙動
2.2粘弾性挙動
3高分子架橋により凝集したナノ粒子分散系の特異なレオロジー挙動
3.1高分子吸着と架橋凝集
3.2分子内架橋によるナノ粒子の凝集と粘度低下
3.3せん断による不可逆的な時間依存性流動
4会合性高分子により凝集した分散系のレオロジー挙動
5おわりに
第13章セラミックス分散系のレオロジー(神谷秀博)
1はじめに
2セラミックススラリー挙動を支配する粒子間相互作用の発生機構
2.1DLVO理論に基づく制御法
2.2粒子分散性の濃度依存性、平均表面間距離からの考察
3粒子間相互作用の評価法
4分散剤構造とスラリー挙動、相互作用の関係の解析事例
4.1アルミナ・水系スラリー―高分子分散剤構造の影響―
4.2アルミナ・エタノール系スラリー―粒子径と分散剤分子量の関係―
5おわりに
第14章混練・捏和装置(上ノ山周、仁志和彦)
1はじめに
2高粘度スラリーの分散操作に用いられる装置
2.1水平軸型回分式混練・捏和装置
2.1.1双腕式捏和機
2.1.2バンバリーミキサー(インターナルミキサー)
2.2水平軸型連続式混練・捏和装置
2.2.1スクリュー押出機
2.2.2コニーダ
2.2.3エクストルーダ
2.3垂直軸型混練・捏和装置
3混練・捏和装置における所要動力の推算と混合過程の解析
3.1所要動力の推算
3.2混合過程に及ぼす装置形状の影響
4混練・捏和装置の選定
4.1混練・捏和操作の目的
4.2対象物の性質
4.3操作方式
4.4操作条件
4.5操作性と保守
5むすびに
【応用編】
第15章化粧品における分散技術(那須昭夫)
1はじめに
2体質顔料、着色顔料の分散・表面処理技術
2.1分散・表面処理技術の変遷と目的
2.2反応型超薄膜シリコーン被覆顔料の開発と化粧品基剤への応用
2.3アルキル基高密度付加粉体の開発と化粧品基剤への応用
3微粒子粉体の分散・表面処理技術
4新しい分散・表面処理技術
5今後の課題
第16章塗料における顔料分散(小林敏勝)
1塗料の機能・製造と顔料分散
2顔料分散機構
3顔料分散評価法
4溶剤型塗料系における顔料分散
5水性塗料系における顔料分散
第17章印刷インキにおける顔料分散(谷本直樹、岡ア祐一)
1はじめに
2印刷インキの組成
2.1各インキの組成
3印刷インキの顔料分散
4印刷インキの製造工程
4.1製造工程の概要
4.2分散機
4.2.1ビーズミル
5印刷インキに必要とされる性能
5.1グラビアインキに必要とされる性能と顔料分散
5.1.1「版詰まり」と顔料分散
5.1.2「版かぶり」と顔料分散
5.1.3「ツーツー汚れ」と顔料分散
5.2フレキソインキに必要とされる性能と顔料分散
6おわりに
第18章LCDブラックマトリックス用カーボンブラック(新井啓哲)
1はじめに
2CBの基本
2.1CB品種
2.2CBの基本的性質
2.2.1一次粒子の微細構造
2.2.2一次粒子径と粒度分布
2.2.3比表面積
2.2.4凝集体構造
2.2.5化学組成と表面官能基
3BM用CB
3.1BM用CBの選定
3.2表面処理
3.2.1酸化処理
3.2.2ポリマー表面処理
3.3分散
3.4電気抵抗
4おわりに
第19章水性自己分散型カーボンブラック(新井啓哲)
1はじめに
2カーボンブラック
2.1CB品種
2.2CBの基本的性質
2.2.1一次粒子の微細構造
2.2.2一次粒子径と粒度分布
2.2.3比表面積
2.2.4凝集体構造
2.2.5化学組成と表面官能基
3カーボンブラック親水化
3.1分散剤
3.2自己分散型顔料
3.2.1酸化反応
3.2.2有機化反応
4カーボンブラックの特性と自己分散型CBの物性
4.1自己分散型CBの粘度
4.2自己分散型CBの粒度分布
4.3自己分散型CBの黒色度
4.4自己分散型CBの沈殿残渣率
5おわりに
第20章ペーストインキにおける顔料分散の新しい技術(五十嵐和夫)
1はじめに
2ペーストインキとは何か
3ペーストインキの組成
4最近の顔料形態
4.1フラッシュ技法を用いたベースの製造
4.2最新のフラッシュド・カラーベースの製造法
5練肉・分散機械を用いた顔料練肉・分散
5.13本ロールミル
5.2最新式3本ロールミル
5.3最新式ビーズミル
6おわりに
第21章ナノ粒子の作製と電子材料への応用(神谷格)
1
2構造のナノ化に伴う量的変化と質的変化
3液相合成によるナノ粒子とドライ法によるナノ構造
4半導体ナノ粒子合成におけるブレークスルー
5ホットソープ法の成功から学べる事
6表面界面制御とナノ粒子の電子材料応用
6.1電子物性制御
6.1.1発光
6.1.2導電性
6.1.3キャリア(電子・ホール)の出し入れ・保存
6.1.4化学反応性
6.2構造化
7おわりに
第22章医薬品分野における分散技術(畠山士、加部泰明、半田宏)
1はじめに
2薬剤固定化SGビーズの作製とそれを用いた結合タンパク質の単離・同定
2.1SGビーズの作製
2.2薬剤固定化用SGビーズの作製
2.3FK506固定化ビーズによるFKBP12の単離・同定
3磁性体含有ナノビーズ(FGビーズ)の作製とそれによるアフィニティ精製
3.1FGビーズの作製
3.2リガンド固定化FGビーズの作製とアフィニティ精製
3.3FGビーズを用いたアフィニティ精製の自動化
4おわりに

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