色素増感太陽電池の最新技術II
Recent Advances in Research and Development for Dye-Sensitized Solar Cells II
[コードNo.2007T542]

■監修/ 荒川裕則(東京理科大学 工学部 工業化学科 教授)
■体裁/ B5判 289ページ
■発行/ 2007年 5月 (株)シーエムシー出版
■定価/ 68,250円(税込価格)

次世代エネルギーとして実用化に向けて研究が進む色素増感太陽電池!
国内での開発動向、海外の研究機関の動向、特許情報をわかりやすくまとめた1冊!
国内外第一線で活躍中の研究者36名が総力をあげて執筆!

※ 本書籍はご試読頂けません ※

刊行のねらい
 2001年に色素増感太陽電池に関する入門書として『色素増感太陽電池の最新技術』が株式会社シーエムシーから出版された。この入門書では、その当時の色素増感太陽電池の研究の第一線の多くの専門家の先生方に御執筆いただいた。その結果、読者の方々から大変ご好評いただき、まさに色素増感太陽電池に関する解説書、入門書としての役割を果たすことができた。
 『色素増感太陽電池の最新技術』の発刊以来、5年の歳月が経過し、色素増感太陽電池の研究開発も一段と進み、フレキシブル色素増感太陽電池の開発や実用化を意識した研究開発等も行われるようになってきた。また、日本では産官学の多くの研究機関で、色素増感太陽電池に関わる広範な研究開発が行われ、5年前には予想できなかった多くの進捗が見られ、『色素増感太陽電池の最新技術』の改訂版を望む声が編集部に多く寄せられた。
 このような背景をもとに、『色素増感太陽電池の最新技術』の姉妹版である本書『色素増感太陽電池の最新技術II』が発刊される運びとなった。本書は色素増感太陽電池の研究開発の最前線にいる36人の研究者、技術者が各々の研究課題について、過去5年間の研究開発の進捗状況を中心として紹介したものであり、基礎編、実用化編、海外編、応用編の4部構成となっている。基礎編では色素増感太陽電池の研究開発における基礎基盤的な研究成果が述べられている。実用化編では、色素増感太陽電池のモジュール開発を行っている企業、大学からのモジュール開発の紹介記事となっている。海外編では、ヨーロッパと東アジアを中心とした海外の研究機関における色素増感太陽電池の研究開発の動向が紹介されている。応用編では、色素増感太陽電池の最近の特許動向のほかに、色素増感太陽電池を応用した蓄電池デバイスの作製について述べられている。本書が、色素増感太陽電池の最近の研究開発動向の把握に役立てば望外の喜びである。
(「はじめに」より抜粋)
2007年5月 東京理科大学 荒川裕則

執筆者一覧
荒川裕則東京理科大学 工学部 工業化学科 教授
正木成彦大阪大学 先端科学イノベーションセンター 特任研究員
柳田祥三大阪大学 先端科学イノベーションセンター 特任教授;名誉教授
岡田顕一(株)フジクラ 材料技術研究所 化学機能材料開発部 係長
奥谷昌之静岡大学 工学部 物質工学科 助教授
小柳嗣雄触媒化成工業(株) 新規事業研究所
実平義隆東京大学 先端科学技術研究センター 特別研究生;東北大学 大学院環境科学研究科
内田聡東京大学 先端科学技術研究センター 特任助教授
瀬川浩司東京大学 先端科学技術研究センター 教授
箕浦秀樹岐阜大学 大学院工学研究科 環境エネルギーシステム専攻 教授
吉田司岐阜大学 大学院工学研究科 環境エネルギーシステム専攻 助教授
山口岳志東京理科大学 工学部 工業化学科 助手
紫垣晃一郎日本化薬(株) 機能化学品研究所 技術開発グループ 研究員
井上照久日本化薬(株) 機能化学品研究所 技術開発グループ長
片伯部貫横浜国立大学 大学院工学研究院
川野竜司横浜国立大学 大学院工学研究院
渡邉正義横浜国立大学 大学院工学研究院 教授
早瀬修二九州工業大学 大学院生命体工学研究科 教授
松井浩志(株)フジクラ 材料技術研究所 化学機能材料開発部 係長
昆野昭則静岡大学 工学部 物質工学科 助教授
G.R.アソカ クマラ静岡大学 工学部 物質工学科 研究員
菱川善博(独)産業技術総合研究所 太陽光発電研究センター 主任研究員
小出直城シャープ(株) ソーラーシステム事業本部 次世代要素技術開発センター 主事
宮坂力桐蔭横浜大学 大学院工学研究科 教授;ペクセル・テクノロジーズ(株) 代表取締役
池上和志桐蔭横浜大学 大学院工学研究科 助手
韓礼元シャープ(株) ソーラーシステム事業本部 次世代要素技術開発センター 第3開発室 室長
豊田竜生アイシン精機(株) エネルギー開発部 SC開発グループ グループマネージャー
元廣友美(株)豊田中央研究所 材料分野 材料物性研究室 室長
北村隆之(株)フジクラ 材料技術研究所 化学機能材料開発部 主査
錦谷禎範新日本石油(株) 研究開発本部 中央技術研究所 副所長
久保貴哉新日本石油(株) 研究開発本部 中央技術研究所 水素・新エネルギー研究所 新エネルギーグループ チーフスタッフ;東京大学 先端科学技術研究センター 特任助教授
伊藤省吾京セラ(株) 中央研究所 DSC開発課 滋賀八日市工場
Nam-Gyu ParkKorea Institute of Science and Technology(KIST) Center for Energy Materials,Materials Science and Technology Division
手島健次郎ペクセル・テクノロジーズ(株) 研究開発部 主任研究員
村上拓郎ローザンヌ連邦工科大学 博士研究員
酒井幸雄(株)ダイヤリサーチマーテック 調査コンサルティング部門 主幹研究員

構成および内容
【基礎編】
第1章研究開発の現状(荒川裕則)
1はじめに
2色素増感太陽電池の現在の最高性能
3これからの課題
3.1大型セルの高性能化
3.2単一セルとモジュールの耐久性の向上
4研究開発動向
4.1導電性基板
4.2半導体光電極
4.3色素
4.4電解質
4.5対極
4.6セル、モジュール化技術
4.7その他
5おわりに
第2章色素増感太陽電池の電子移動メカニズム(正木成彦、柳田祥三)
1はじめに
2多孔質酸化チタン電極での電子移動機構
3多孔質酸化チタン電極中の電子拡散係数
4多孔質酸化チタン電極中の電子寿命
5透明導電性電極の界面電子挙動
6おわりに
第3章色素増感太陽電池の導電性基板(1)(岡田顕一)
1はじめに
2低抵抗透明導電膜
2.1作製方法
2.2特性
3金属格子配線
3.1配線材料
3.2特性
4おわりに
第4章色素増感太陽電池の導電性基板(2)(奥谷昌之)
1はじめに
2透明導電膜
3色素増感太陽電池のための透明導電膜
3.1低抵抗透明導電膜の作製
3.2透明導電膜の光吸収
3.3光散乱効果の導入
4おわりに
第5章チタニア光電極用のナノチタニアと色素増感太陽電池(小柳嗣雄)
1はじめに
2色素増感太陽電池の発電原理について
3ゾル-ゲル法によるチタニア膜の形成法と特性
4固体/電解質の界面での光誘起電荷分離の詳細
5単分散性チタニアの特長と光マネジメント特性
6当社のチタニアコロイドラインアップ
6.1チタニア半導体膜(二層構造)の製造法
7コア-シェルチタニア粒子を使用したチタニア電極の特性
8チタニアペーストの特長
第6章酸化チタンナノワイヤーによる高効率色素増感太陽電池の作製(実平義隆、内田聡、瀬川浩司)
1はじめに
2酸化チタンナノワイヤー
3酸化チタンナノワイヤーの合成
4酸化チタンナノワイヤーによる電池電極の作製
5おわりに
第7章チタニア光電極の光閉じ込め効果(荒川裕則)
1はじめに
2TiO2光電極の光閉じ込め効果による性能の向上
2.1チタニア粒子と、それから構成されるペースト
2.2Nペーストで構成される光電極を用いた色素増感太陽電池の性能
2.3Mペーストで構成される光電極を用いた色素増感太陽電池の性能
2.4積層構造の光電極を用いた色素増感太陽電池の性能
2.5多層積層構造の光電極を用いた色素増感太陽電池の性能
2.6Black dye色素増感太陽電池によるチタニア光電極の光閉じ込め効果
3おわりに
第8章電析法により作製される酸化亜鉛光電極を用いた色素増感太陽電池(箕浦秀樹、吉田司)
1はじめに
2なぜ酸化亜鉛か
3ナノポーラス酸化亜鉛/色素ハイブリッド薄膜の調製法
4電析法により得られるナノポーラス酸化亜鉛薄膜の微細構造
5光電極としての特性
6おわりに
第9章Ru錯体系増感色素(山口岳志、荒川裕則)
1はじめに
2N719色素とBlack dye色素
3クォーターピリジンRu錯体色素
4βジケトナートRu錯体色素
5長鎖置換基などを有するビピリジンRu錯体色素
第10章有機色素を用いた色素増感太陽電池(1)―クマリン・ポリエン系色素―(荒川裕則)
1はじめに
2クマリン系高性能色素の開発
3ポリエン系高性能色素の開発
4おわりに
第11章有機色素を用いた色素増感太陽電池(2)(紫垣晃一郎、井上照久)
1はじめに
2色素増感太陽電池における増感色素の役割
3アクリル酸系増感色素
4アクリル酸系増感色素から酸化チタンへの電子注入速度
5高分子増感色素を用いた色素増感太陽電池
6おわりに
第12章色素増感太陽電池電解質としてのイオン液体(片伯部貫、川野竜司、渡邉正義)
1はじめに
2イオン液体中のヨウ素レドックスカップルの電荷輸送機構
3ヨウ素レドックスカップルの交換反応の溶媒種依存性と太陽電池セル性能に与える影響
4イオン液体を用いた色素増感太陽電池性能
5イオン液晶電解質の色素増感太陽電池への適用
第13章色素増感太陽電池のイオン液体ゲルによる擬固体化(早瀬修二)
1はじめに
2色素増感太陽電池の発電機構と作製方法
3イオン液体型電解液
4擬固体化について
4.1相分離と擬固体化(化学反応性ゲル)
4.2相分離と擬固体化(ナノ粒子/イオン液体コンポジット)
4.3相分離と擬固体化(反応性ナノコンポジット、潜在性ゲル電解質前駆体)
4.4粒子ナノ界面をイオンパスとして使用するナノ粒子添加系ソフトゲル電解質
4.5粒子界面を自己組織化イミダゾリウムイオンで修飾したハードクレイタイプ電解質―自己組織化によるイオンパスの作製―
4.6直線状イオンパスを有する自己組織化イオンパスの作製
5おわりに
第14章色素増感太陽電池のナノコンポジットイオンゲル電解質(松井浩志)
1はじめに
2ナノコンポジットイオンゲル電解質の開発
2.1電解質の調製と基本物性
2.2電解質特性の評価
2.3太陽電池特性
3その他の研究例(I¯/I3¯レドックス対の配列制御による高性能化)
4おわりに
第15章色素増感太陽電池の固体電解質(昆野昭則、G.R.アソカ クマラ)
1はじめに
2ヨウ化銅をp-型半導体層とする固体型色素増感太陽電池
3TiO2電極の作製法と短絡防止層の効果
3.1TiO2電極作製法I
3.3TiO2電極作製法II
4ヨウ化銅の多孔質TiO2電極への充填とコンタクトの向上
5色素吸着多孔質TiO2層の表面被覆による電荷再結合の抑制と開回路電圧の向上
6有機色素を用いる固体型色素増感太陽電池の高効率化
7おわりに
第16章非ヨウ素系レドックス/非Pt系対極(荒川裕則)
1はじめに
2非ヨウ素系レドックス
2.1臭素系レドックス等
2.2コバルト錯体系レドックス
2.3透明非腐蝕性電解質溶液
2.4固体系電解質
3非Pt系対極
3.1カーボン系対極
3.2ポリマー系対極
4おわりに
第17章プラスチックフィルム色素増感太陽電池(内田聡、瀬川浩司)
1はじめに
2色素増感太陽電池の動作原理
3マイクロ波の利用
4マイクロ波焼結装置
5色素増感太陽電池への応用
6おわりに
第18章色素増感太陽電池の性能評価技術(菱川善博)
1はじめに
2実験およびサンプル
3性能評価技術各論
3.1I-V特性の測定時間
3.2I-V特性の照度依存性
3.4分光感度特性の評価
4おわりに
第19章色素増感太陽電池の内部抵抗解析(小出直城)
1はじめに
2色素増感太陽電池の内部抵抗
2.1動作原理―色素増感太陽電池とpn接合型太陽電池の比較―
2.2セル内部抵抗
3色素増感太陽電池の等価回路モデル
3.1等価回路モデルの提案
3.2等価回路モデルの検証
4等価回路モデルの応用
4.1FF改善技術
4.2セル評価技術
4.3変換効率の現状と展望
5おわりに
【実用化編】
第1章プラスチックフィルム色素増感太陽電池(宮坂力、池上和志)
1はじめに
2プラスチック電極と半導体膜の低温成膜
3プラスチック色素増感太陽電池モジュールの開発
4従来シリコン太陽電池との特性比較
5蓄電とユビキタス性が意味をもつプラスチック色素増感太陽電池
6プラスチックモジュールの耐久性
7おわりに
第2章高性能・集積型色素増感太陽電池モジュール(韓礼元)
1はじめに
2単セルの高効率化技術
2.1単セルのJsc改善技術
2.2単セル大面積化技術
2.3単セル変換効率の現状
3集積型色素増感太陽電池モジュールの高効率化技術
3.1色素増感太陽電池モジュールの集積構造
3.2高性能・集積型色素増感太陽電池モジュールの高効率化
4おわりに
第3章色素増感太陽電池モジュールの動向と展望(豊田竜生、元廣友美)
1はじめに
2DSCモジュールの分類
3各モジュールの特徴・報告例と課題
3.1対向セルモジュール
3.1.1特徴
3.1.2報告例
3.1.3課題と今後の動向
3.2Z-モジュール
3.2.1特徴
3.2.2報告例
3.2.3課題と今後の動向
3.3モノリス型モジュール(3層モジュール、S-モジュール)
3.3.1特徴
3.3.2報告例
3.3.3課題と今後の動向
3.4W-モジュール
3.4.1特徴
3.4.2報告例
3.4.3課題と今後の動向
4おわりに
第4章ガラス基板グリッド配線型色素増感太陽電池モジュール(北村隆之)
1はじめに
2素子大面積化に伴う問題点
3大面積モジュールの構造
4グリッド配線型大面積モジュールの作製
5おわりに
第5章ガラス基板色素増感太陽電池(錦谷禎範、久保貴哉)
1はじめに
2イオン伝導性ポリマーを用いたDSCの固体化検討
3バスバー付き透明導電基板を用いた大面積DSCの作製検討
4おわりに
【海外編】
第1章世界における色素増感太陽電池の研究開発(荒川裕則)
1はじめに
2Dyesol-STI(オーストラリア-スイス)
3Solaronix SA(スイス)
4ECN(オランダ)
5フラウンフォーファー太陽エネルギー研究所(ドイツ)
6プラズマ物理学研究所(中国)
7ITRI(台湾)
8Konarka Technologies, Inc.(米国)
第2章EPFLにおける色素増感型太陽電池の研究開発動向(伊藤省吾)
1はじめに
2高効率型セル
3高耐久型セル
4固体型セル
5光-電子物性測定
6おわりに
第3章韓国における色素増感太陽電池の研究開発動向
R&D activities on dye-sensitized solar cell in Korea(Nam-Gyu Park)
Abstract
1Introduction
2Research Activities
2.1Nanocrystalline Wide Bandgap Materials
2.2Dye Molecules
2.3Redox Electrolytes
2.4Low Temperature Process and Flexible Device
3Summary and Outlook
【応用編】
第1章色素増感型光蓄電素子「光キャパシタ」(手島健次郎、村上拓郎、宮坂力)
1はじめに
2光キャパシタの構造と動作機構
3光キャパシタの光充放電特性
4光キャパシタ構造の改良による光充放電特性の改善
5蓄電層の改良による光充放電特性の改善
6大型光キャパシタの作製と拡散太陽光下における出力特性
7おわりに
第2章色素増感光二次電池(瀬川浩司)
1はじめに
2「蓄電できる太陽電池」の基本構成
3導電性高分子を用いたES-DSSC
4セパレータの改良
5電荷蓄積電極の改良
6おわりに
第3章色素増感太陽電池の最近の特許動向(酒井幸雄)
1はじめに
2特許調査方法と色素増感太陽電池の技術分類
3特許出願の全体動向
4技術分野別動向分析
5出願人別動向
6EPFL/Graetzelの特許出願
7主要研究開発テーマ別特許出願の流れ
8おわりに

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