EUV光源の開発と応用
Development and Application of Extreme Ultraviolet Light Source
[コードNo.2007T543]

■監修/ 豊田浩一(技術研究組合 極端紫外線露光システム技術開発機構)
岡崎信次(技術研究組合 超先端電子技術開発機構)
■体裁/ B5判 273ページ
■発行/ 2007年 1月 (株)シーエムシー出版
■定価/ 68,250円(税込価格)

次世代半導体製造技術―波長13.5nm極端紫外線を詳述した国内初の成書!
実用化に向けて前進するEUV光源とEUVリソグラフィの最新動向!
第一線で活躍中の研究者が総力をあげて執筆!

※ 本書籍はご試読頂けません ※

はじめに
 極端紫外線(EUV)リソグラフィは、2013年ごろ実用化時期を迎える有力な次世代露光技術であり、基礎研究の段階を経て量産用機器開発に移行しなければならない重要な時期に差し掛かっている。したがってタイミングとしても、本書「EUV光源の開発と応用」の出版は、EUVリソグラフィの現状を広く理解していただく絶好の機会と思われ、専門家の方々に解説をお願いしたものである。本書によってEUVリソグラフィ技術の現状を広く理解していただくとともに、一層の進歩を期待したいところである。
 EUV光源には、パワー、安定性、クリーン度など、高度な要求があり、燃料としてもXe、Snなどの特殊な元素が用いられている。光源方式は大別して、LPPとDPPの2方式がある。LPPでは、レーザー生成プラズマの物理の解明が必要であるが、幸い我が国では世界トップのレーザー核融合研究があり、その成果を活用させていただくことで、世界トップの技術レベルに到達している。一方、DPPは、高出力放電装置の開発や光源特性の解明が進められ、発光点出力では要求値を満たすレベルに到達している。しかし、集光点輝度やデブリ除去などの問題点があり、それ以上の絞込みがなされていないのが現状である。
 本書の内容は、第I編がEUV光源、第II編はマスク、レジストに関する事柄であり、それぞれ専門的な開発事項の記述が中心になっている。しかし、今後、量産用機器開発では、より広い分野からの研究協力が必要となるのは当然予測されることであり、隣接分野の研究者の理解を得ることが一層重要になる。そのような意図で、EUV露光装置の特質、露光装置側から見たEUV光源開発の課題、マスクの状況、レジスト材料の課題など、より広い視点での展望に各1章を設けている。特に光源出力と対をなすレジスト感度の状況やその技術課題についても詳しい解説がなれさている。本書が広く活用され、EUVリソグラフィ産業のさらなる飛躍に寄与できることを心より願っている。
2007年2月  豊田浩一
岡崎信次

執筆者一覧
豊田浩一技術研究組合 極端紫外線露光システム技術開発機構 顧問;(独)理化学研究所 名誉研究員
岡崎信次技術研究組合 超先端電子技術開発機構 EUVプロセス技術研究部 部長
福田惠明キヤノン(株) コアテクノロジー開発本部 製品技術研究所 L戦略企画室 担当部長
井澤靖和大阪大学 名誉教授
中塚正大大阪大学 レーザーエネルギー学研究センター 教授
富江敏尚(独)産業技術総合研究所 次世代半導体研究センター 研究チーム長
遠藤彰技術研究組合 極端紫外線露光システム技術開発機構 平塚研究開発センタ LPP技術リーダ
東口武史宇都宮大学 大学院工学研究科 エネルギー環境科学専攻 助手
窪寺昌一宮崎大学 工学部 電気電子工学科 教授
藤岡慎介大阪大学 レーザーエネルギー学研究センター 助手
秋山秀典熊本大学 大学院自然科学研究科 教授
勝木淳熊本大学 大学院自然科学研究科 助教授
堀田和明ウシオ電機(株) ランプカンパニー技術本部 R&Dセンター シニアエキスパート
佐藤弘人技術研究組合 極端紫外線露光システム技術開発機構 平塚研究開発センタ 御殿場分室 室長
渡辺豊キヤノン(株) 製品技術研究所 精密基盤研究部 部長
山本正樹東北大学 多元物質科学研究所 附属超顕微計測光学研究センター センター長;教授
羽多野忠東北大学 多元物質科学研究所 附属超顕微計測光学研究センター 助手
津留俊英東北大学 多元物質科学研究所 附属超顕微計測光学研究センター
笑喜勉HOYA(株) R&Dセンター EUVリソプロジェクト プロジェクトリーダー
安部司大日本印刷(株) 電子デバイス研究所 エキスパート
田川精一大阪大学 産業科学研究所 教授
羽田英夫東京応化工業(株) 開発本部 先端材料開発1部 課長
西山岩男技術研究組合 超先端電子技術開発機構 EUVプロセス技術研究室 室長
村上勝彦(株)ニコン 精機カンパニー 開発本部 第二開発部 第一開発課 マネジャー

構成および内容
第I編 EUV光源の開発
第1章露光装置とEUVリソグラフィ(福田惠明)
1はじめに
2露光装置
3EUV露光装置
3.1EUV露光装置とは
3.2EUV露光装置の構成と特徴
3.2.1装置構成
3.2.2照明光学系
3.2.3投影光学系
3.2.4ステージおよびその他の技術
3.2.5露光装置の仕様
3.3EUV露光装置の要素技術
3.3.1高精度面形状加工技術
3.3.2多層膜技術
3.3.3コンタミネーション技術
3.4EUV露光装置用光源の仕様
4おわりに
第2章EUVリソグラフィ用光源プラズマ(井澤靖和)
1はじめに
2EUV光源プラズマに関する基本的考察
3高効率光源の条件
3.113nm帯の発光スペクトル、吸収スペクトル
3.2レーザープラズマからのEUV放射:シミュレーションによる解析
3.3レーザープラズマからのEUV放射特性:実験結果
3.4EUV光への変換効率の最適条件
4デブリ放出特性
4.1イオン放出特性
4.2中性原子の放出特性
5最少質量ターゲット
6おわりに
第3章プラズマ励起用高出力固体レーザー開発の現状(中塚正大)
1はじめに
2固体レーザー材料
2.1パルスレーザー材料の性能評価
2.2レーザーセラミック材料
3固体レーザー励起用LD
4システム構成と熱問題
5フロントエンド・発振器段
5.1ナノ秒域ファイバー発振器部
5.2ピコ秒域ファイバー発振器部
6予備増幅器段
7主増幅器段
7.1ロッド増幅器の均一励起
7.2ロッド増幅器ヘッドの試作
7.3ロッド主増幅器の総合試験
8高平均出力用光学素子要素技術
8.1コンポジットロッド
8.2負性温度係数物質による熱レンズ補償
8.3高平均出力用SBS位相共役鏡
8.4新光学材料の開発
8.5高熱耐力ファラデー素子
9まとめ
第4章究極の変換効率の超微粒子広域分散型ターゲットレーザー生成プラズマX線源(富江敏尚)
1はじめに
2究極の効率のための条件の解析式による導出
2.1効率を求める式
2.2短パルスの場合
2.3長パルスの場合
2.4最適電子密度
2.5オパシティの効果と最適レーザー波長
3固体平板ターゲットを越える変換効率の実証実験
3.1超微粒子広域分散型ターゲット
3.2超微粒子広域分散型ターゲットでの高変換効率の実証
4微粒子クラスターと懸濁液
4.1微粒子クラスター
4.2懸濁液液滴の利用
4.3懸濁液作成技術の現状
4.4高繰り返しターゲット供給法としての懸濁液液滴の重要性
4.4.1ターゲットコスト
4.4.2連続照射ショット数
4.5懸濁液液滴実用化の技術課題
5まとめ
第5章高出力レーザー生成プラズマEUV光源(遠藤彰)
1はじめに
2リソグラフィ用EUV光源開発の課題
3高出力レーザー生成プラズマ光源
3.1EUV光源システムの基本構成
3.2Nd:YAGレーザー生成プラズマ光源
3.3SFET用LPP-EUV光源
3.4実用EUV光源の構成
3.5高出力CO2レーザー
3.6ターゲット供給技術
3.7EUV集光ミラーの保護技術
4まとめ
第6章レーザー生成プラズマEUV光源のターゲット材料(東口武史、窪寺昌一)
1はじめに
2EUV光源の要求出力
3レーザー生成プラズマ光源
4液体ジェットまたは液滴ターゲットを用いたレーザー生成プラズマ
5レーザー生成リチウムプラズマEUV光源の高効率化
6レーザー生成スズプラズマEUV光源の高効率化
7酸化スズナノ粒子混入コロイドターゲットを用いたEUV光源の特性
8まとめ
第7章最少質量ターゲットと供給法(藤岡慎介)
1はじめに
2EUVリソグラフィ用のLPP方式EUV光源に必要なターゲット・レーザー条件
2.1EUVリソグラフィに要求される光源仕様
2.2EUV放射に適したレーザー・ターゲット条件
2.3最少質量を決定する物理
2.4最少質量ターゲットから放出される中性・イオンデブリの特性
3最少質量ターゲットの供給方法
3.1最少質量ターゲットに要求される密度
3.2開発されているターゲット供給法の概要
3.3ドロップレット方式の現状と課題
3.4レーザーパンチアウト法
4まとめ
第8章放電生成プラズマの最適化(秋山秀典、勝木淳)
1はじめに
2電流波形によるプラズマ最適化
2.1パルス電流駆動プラズマのダイナミクスとEUV放射
2.2EUV放射エネルギーの電流値に対するスケーリング
2.3電源の短パルス大電流化、ギャップレス化
2.4電流波形制御によるプラズマ挙動とEUV放射特性の制御
3マイクロプラズマ計測
3.1プラズマの挙動および電子密度
3.2トムソン散乱法によるEUVプラズマパラメータ計測
4プラズマの軸方向挙動
4.1プラズマのZ軸方向の挙動
4.2プラズマの挙動とEUV放射過程
5外部縦磁場によるプラズマ最適化
6Snプラズマの導入
7まとめ
第9章放電プラズマEUV光源(DPP)(堀田和明、佐藤弘人)
1はじめに
2DPPの構成と開発要素
3ピンチ放電DPP(これまでのXeを用いたDPPの開発)
4DPPの高出力化(Snを用いたDPP)
4.1スタナン(SnH4)ガスを用いたZ-ピンチDPP
4.2回転電極方式DPP
5DPPの開発のまとめ
第10章EUV光源開発における課題(渡辺豊)
1はじめに
2光源の定義
3EUV光源に対する要求仕様
3.1波長
3.2EUVパワー
3.2.1スループットモデル
3.2.2ステージオーバーヘッド
3.2.3コンポーネントの劣化損失
3.2.4レジスト感度
3.3繰返し周波数、積算エネルギー安定性
3.4光源清浄度
3.5エテンデュ
3.6スペクトル純度
4Joint Requirementsでは明示されていない課題
第II編 EUVリソグラフィ用のマスクとレジスト技術
第1章X線多層膜の物理(山本正樹、羽多野忠、津留俊英)
1はじめに
2EUV多層膜の高反射率要件
3多層膜の光学特性の理論的考察
3.1多層膜の基本光学特性
3.2反射増加とLayer-by-layer計算法
3.3複素平面表示
3.4成長曲線と最大反射率
3.5最適物質対の選択則
3.6多層膜の反射位相
4多層膜の表面ミリングによる位相補正
4.1物理光学補正
第2章EUV用反射型マスク基板(笑喜勉)
1はじめに
2ガラス基板材料
3研磨プロセス
4多層膜
5吸収体
6まとめ
第3章EUV用マスク(安部司)
1EUVマスクの特徴
2EUVマスク作成プロセスと各種プロセス技術
2.1レジストパターンニング
2.2吸収層エッチング
2.3欠陥検査
2.4欠陥修正
2.5バッファ層エッチング
2.6測長検査
3おわりに
第4章EUVレジストの特異性と反応機構(田川精一)
1はじめに
2化学増幅型レジストの光化学反応と放射線化学反応
3ナノ空間反応
4EBおよびEUV化学増幅型レジストのナノパターン形成機構
5まとめ
第5章EUV用レジスト材料(羽田英夫)
1はじめに
2EUV用レジストの材料設計
3EUV用レジスト材料の要求特性
4EUV用レジスト材料の課題
4.1解像性
4.2感度
4.3ラインエッジラフネス
4.4脱ガス特性
5EUV用新規レジスト開発の現状
5.1低分子レジスト開発の現状
6まとめ
第6章コンタミネーション制御技術(西山岩男)
1はじめに
2EUVリソグラフィにおけるコンタミネーション関連の課題
3投影光学系のコンタミネーション制御技術に関する課題と対策
4真空環境のコントロールによるコンタミネーション制御
5コンタミネーション成長に耐性の高いキャッピングレーヤの開発
6コンタミネーションクリーニング技術
7ミラー耐性試験と寿命見積もり
8コンタミネーション成長の反応機構と劣化のモデリング
9まとめ
第7章EUVリソグラフィにおける課題(村上勝彦)
1はじめに
2光源の課題
3光学系の課題
4コンタミネーション制御の課題
5マスク周りの課題
6レジストの課題
7露光装置機構系の課題

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