インクジェットプリンターの応用と材料II
Applications&Materials of Inkjet PrinterII
[コードNo.2007T586]

■監修/ 橋恭介(東海大学 名誉教授)
■体裁/ B5判 277ページ
■発行/ 2007年 11月 (株)シーエムシー出版
■定価/ 68,250円(税込価格)

オンデマンド捺染、産業用マーキング、半導体製造、バイオプリンティングなど多岐にわたる応用を網羅。
UV硬化インク、マーキングインク、環境対応インク、出力媒体など材料・ケミカルスも詳述。
インクの飛翔特性、ヘッド技術、インクの3次元流動解析など基礎技術も充実。

※ 本書籍はご試読頂けません ※

刊行のねらい
 インクジェットは、信号により打ち出された微小液滴を空中飛翔により対象物に付着させる最もシンプルなインキング技術であります。インクジェットプリンタは当初、装置がシンプルでフルカラーも容易なことから、低価格なプリンタとしてパーソナル分野に普及しました。その後、マシンコストの安さからビジネス分野にも拡がっていきました。産業分野での応用は、オンデマンド捺染、段ボールや缶詰などの産業用マーキング、半導体製造、写真プリントなど多岐にわたっています。特に最近は、ラージフォーマットやデジタルカラープルーフ、可変情報対応高速プリンタなど印刷分野が伸びています。
 インクジェット技術が発展して行くためには高速化、高解像性ヘッドの開発と、インクや紙の材料やケミカルスの技術が必要であります。すなわち、機能性インク、UVインク、水性インク、油性インク、顔料、コート紙、光沢紙、合成紙、紙薬品などの技術開発が望まれています。
 シーエムシー出版では2002年に『インクジェットプリンターの応用と材料』を発行し、お蔭様でご好評を博しました。本書は、時代に即してまったく新しい内容をまとめた続編となっています。是非、ご購読をお勧めします。

執筆者一覧
橋恭介東海大学 名誉教授
河合晃長岡技術科学大学 工学部 電気系 准教授
松尾一壽福岡工業大学 情報工学部 情報工学科 教授;福岡工業大学 総合研究機構 情報科学研究所 所長
大坪泰文千葉大学 大学院工学研究科 教授
矢崎利昭英弘精機(株) 物性・分析機器事業部 取締役事業部長
山上達也東京大学 大学院工学系研究科 物理工学専攻 助教;現・(株)コベルコ科研 技術本部 エンジニアリングメカニクス事業部
日出勝利(株)テラバイト 第二技術部 グループリーダー
太田徳也ザール・ピーエルシー 日本事務所 在日代表、日本事務所長
野口弘道フュージョンUVシステムズ・ジャパン(株) リサーチフェロー
上村一之ビデオジェット(株) 製品技術 マネージャー
奥田貞直理想科学工業(株) K&I開発センター 第一研究部 部長
小野裕之日本合成化学工業(株) 中央研究所 スペシャリティクリエイティブセンター 担当課長
平澤朗トッパン・フォームズ(株) 中央研究所 第一研究室 室長
釜中眞次紀州技研工業(株) 専務取締役
萩原和夫ジーエーシティ(株) 代表取締役社長
大西勝(株)ミマキエンジニアリング 技術本部 取締役技師長
成田裕倉敷紡績(株) エレクトロニクス事業部 システム開発部 企画開発課
菅沼克昭大阪大学 産業科学研究所 教授
和久田大介大阪大学 産業科学研究所 特任研究員
金槿銖大阪大学 産業科学研究所 助教
竹延大志東北大学 金属材料研究所 准教授
浅野武志ブラザー工業(株) 技術部 技術開発グループ チーム・マネジャー
白石誠司大阪大学大学院 基礎工学研究科 准教授
小澤康博(株)石井表記 企画開発部 部長
日口洋一大日本印刷(株) 知的財産本部 エキスパート
岡田裕之富山大学 理工学研究部 准教授
中茂樹富山大学 理工学研究部 助教
柴田幹富山大学 工学部 技術専門職員
長谷川倫男前・ニップンテクノクラスタ(株) 営業技術本部 ジェノミクス・プロテオミクスグループ 主任
西山勇一(財)神奈川科学技術アカデミー 中村バイオプリンティングプロジェクト 研究員
中村真人東京医科歯科大学 生体材料工学研究所 准教授;(財)神奈川科学技術アカデミー 中村バイオプリンティングプロジェクト プロジェクトリーダー
逸見千寿香(財)神奈川科学技術アカデミー 中村バイオプリンティングプロジェクト 研究員

構成および内容
【基礎編】
< 総論 >
第1章インクジェットプリント技術の最新動向(橋恭介)
1印刷技術の栄枯盛衰から学ぶ
1.1奈良〜平安時代
1.2鎌倉〜室町時代―寺院版木版印刷の全盛期
1.3古活字版と木版共存時代(桃山末期〜江戸初期)
1.4江戸出版文化の隆盛(寛永〜明治初期)
1.5明治(1868年)〜平成の技術導入とその栄枯盛衰
2インクジェット技術のポテンシャル
< インクジェットの基礎物理 >
第2章インクジェットインク・微小液滴の基礎物性(河合晃)
1はじめに
2微小液滴の表面エネルギーとサイズ効果
3液滴の濡れ性を表す基本式
3.1接触角の定義式(Youngの式とDupreの式)
3.2粗い表面での接触角(Wenzelの式)
3.3異種材質の基板上での接触角(Cassieの式)
3.4時間経過による接触角変化(Neumannの式)
4液滴はどこまで小さくできるか(ナノ液滴)
4.1接触角のサイズ依存性(AFM観察)
4.2液滴成長の2つのモード(アイランド型と凝集型)
5インクジェットにおける液滴コントロール
5.1拡張係数Sで液滴の広がりを評価する
5.2版内への液滴の浸透性
5.3液滴の乾燥性(ウォーターマーク)
5.4ピンニングによる液滴広がりの抑制(液滴形状の歪み)
5.5濡れ不良(ピンホール)
6おわりに
第3章インクジェットインクの飛翔特性と制御(松尾一壽)
1はじめに
2インクジェット飛翔
3インクジェット飛翔の観測方法
3.1He-Neレーザ光を光源としたインクジェット飛翔の振る舞いの観測
3.2パルスレーザ光を光源としたインクジェット飛翔の振る舞いの観測
4インクジェット飛翔のジグザグ走査方式
5おわりに
第4章インクジェットインクのレオロジーと界面化学(大坪泰文、矢崎利昭)
1はじめに
2インクのレオロジー
2.1振動流動と動的粘弾性
2.2インクの動的粘弾性
2.3伸長流動
3インクの表面張力と新表面の生成
3.1界面活性剤の拡散と動的表面張力
3.2インクの動的表面張力
4インクのぬれ性
4.1接触角とぬれ性
4.2ジェットインクのぬれ性
5おわりに
第5章インクジェットインク乾燥の計測と解析(山上達也)
1はじめに
2液滴の乾燥過程の計測の基礎
2.1静滴(sessile drop)法
2.23段階の乾燥過程の概要
2.3液滴の乾燥過程を特徴づける無次元数
3試料と溶液物性の測定法
3.1試料
3.2動的粘弾性測定
4液滴の乾燥過程と蒸発速度の測定法
4.1溶媒のみの乾燥過程の測定
4.2高分子液滴の乾燥初期濃度Фi・初期 体積Vi依存性の測定
5液滴の乾燥後の形状の測定法と解析法
5.1乾燥後のステイン形状の測定
5.2乾燥後のステイン形状を決める因子の解析と考察
5.2.1蒸発速度の液滴サイズ依存性
5.2.2スキン形成およびバックリング条件とペクレ数の関係
6液滴の乾燥後の硬化度の測定法と解析法
6.1原子間力顕微鏡(AFM)による表面弾性率測定
6.2高分子液滴の表面弾性率の分子量Mw依存性の測定
7おわりに
第6章インクジェットの流動解析(日出勝利)
1はじめに
2要求されるCFD機能の要点
3FLOW-3Dについて
3.1歴史
3.2概要
3.3機能特徴
3.3.1基礎式
3.3.2FAVOR法
3.3.3VOF法およびTruVOF法
3.3.4人工知能的エキスパートシステム
4インクジェットの適用例
4.1連続方式によるインクジェット滴の吐出
4.2オンデマンド方式によるインクジェット滴の吐出(ピエゾ方式)
4.3オンデマンド方式によるインクジェット滴の吐出(バブルジェット方式)
4.4液滴の吸着
5インクジェット解析のユーザ事例
5.1Oce Technologies社の適用事例
5.2Eastman Kodak社の適用事例
5.2.1熱的偏向連続方式によるインクジェット
5.2.2熱毛管力駆動による液滴の形成
6おわりに
第7章インクジェットヘッドの技術動向―ヘッドの種類及び応用用途別動向―(太田徳也)
1はじめに
2各種インクジェットヘッドの吐出原理と特徴
3用途別プリントヘッドの現状と技術動向
3.1オフィス・ホーム用デスクトッププリンター用プリントヘッド
3.2産業用プリンター用プリントヘッド
4おわりに
【材料・ケミカルス編】
< インクジェット用インク >
第8章UV硬化型インクの最新動向(野口弘道)
1はじめに
2UVIJ印刷応用の現在
3製品インク技術
3.1光開始剤の改良
3.2新規なモノマーの開発
3.3白色インク
3.4顔料分散の安定性
3.5UVインクとプリンタ
4アクリル系UVIJインクの開発動向
5カチオン系UVIJインクの開発動向
6水性UVIJインクの開発動向
7UVIJ用ランプの開発動向
8UVIJインクと印刷物の環境対応
第9章マーキングインク(上村一之)
1はじめに
2マーキングインクのあゆみ
2.1概要
2.2インク開発の推移
2.3化学物質規制との関わり
3マーキングインクの印字方法とマーキングインク
3.1Continuous Ink Jet Printer(CIJ)のインク印字例
3.2Drop On Demand方式(DOD)インクジェットプリンタの印字例
4マーキングインクの開発要因
4.1インク開発のセグメンテーションの概要
4.2インクの機能とユーザーアプリケーション
5インク開発の変化とその実例
5.1印字要求とマーケット・ニーズの変化
5.2開発インクの実例紹介
5.32次元コード
6マーキングインクと今後の化学物質規制の関わり
6.1化学物質規制の概要
6.2各種化学物質規制との関わり
6.3安全・危険情報
7まとめ
第10章環境対応型インク(奥田貞直)
1はじめに
2インク配合と印刷時の特性
3油性環境対応インク
3.1基本的なインク物性と配合
3.2顔料と顔料分散
3.3溶剤と添加剤
4性能評価
5今後の課題
6まとめ
< インクジェット用メディア >
第11章インクジェットメディア用ポリビニルアルコール(小野裕之)
1はじめに
2PVOHの概要
3インクジェット用ポリビニルアルコール
4おわりに
第12章インクジェット受容層の最適設計(平澤朗)
1はじめに
2インクジェット印刷方式による分類
3インクジェット印刷の特徴と問題点および要求性能
3.1インクジェット印刷の特徴と問題点
3.2要求性能
4インクジェット受容層の設計
4.1設計する上での留意点
4.2評価方法
5印刷による受容層形成の実用例
5.1情報用紙と印刷による薄膜受容層の設計
5.1.1印刷によるインクジェット受容層の創造
5.1.2受容層形成オフセットインキの設計
5.1.3まとめ
6新しい受容層形成技術
7おわりに
【応用編】
< メディア応用 >
第13章産業用インクジェット印刷最新動向(釜中眞次)
1はじめに
2産業用IJPの種類
2.1連続式IJP
2.2オンデマンド式IJP
3産業用IJPの原理・用途
3.1連続式IJP
3.2オンデマンド式IJP
3.2.1ピエゾ式
3.2.2サーマル・インクジェット式
3.2.3バルブ式
4おわりに
第14章印刷用カラープルーフインクジェット最新動向(萩原和夫)
1はじめに
2印刷用カラープルーフ(色校正)の動向
2.1色校正の目的
2.2色校正に求められる性能
2.3主な色校正技術と問題点
3インクジェットプリンターの色校正の応用
3.16色インクジェットプリンターの登場
3.2広い色域(Adobe RGB)と印刷再現域(Japan Color)のカバー
3.3カラーマネージメントRIPの登場
3.4安価な機械コスト
3.5安価な材料コスト
3.6環境対応
4ターゲット印刷物の定義
4.1基準印刷物作り
4.2ICCプロファイル作成
5カラーマネージメントRIP
5.1ICCプロファイル利用による色あわせの理論
5.2プリンターリニアリゼーションの決定
5.3プリンターICCプロファイルの作成
5.4ターゲットプロファイルの反映
5.5プロファイルの最適化
6インクジェットプルーフの品質
7カラーマネージメントRIP紹介
8今後期待される技術
8.1インクジェットプリンターのキャリブレーション
8.2出力スピード
8.3両面印刷機能
第15章屋外用ラージフォーマットインクジェットプリンタ(大西勝)
1はじめに
2ソルベントインクの高精細屋外ラージフォーマットプリンタへの適用
3ソルベントインクによる高精細プリントに対する技術課題
4インクジェットインクの定着プロセス
5低粘度インクの性質とソルベントプリンタでの解決策
6屋外使用ラージフォーマットプリンタへのソルベントインクの適用
7屋外用ソルベントインクプリンタの開発課題と開発した技術
7.1インクの開発
7.2プリンタシステムの開発
7.2.1プリントヒーターの設置と役割
7.2.2ヒーター制御
8最近のソルベントインクを使うラージフォーマットプリンタと今後の展開
第16章インクジェット捺染の最新動向(成田裕)
1繊維捺染業界を取り巻く環境と課題
2捺染業界におけるインクジェット技術の浸透
3インクジェット捺染機の処理能力
4ピエゾヘッド
5前処理
6出力素材(メディア)とインク
6.1インクジェット捺染の素材適応
6.2脱気
6.3色域表現
7カラーコントロール
8デジタル技術を活用した新しいビジネスモデル
9コモ地区の繊維製品輸出入
10国内のベターゾーン
11環境対応
12インクジェット捺染の将来
< デジタルファブリケーション応用 >
第17章インクジェット技術による金属ナノ粒子インク配線(菅沼克昭、和久田大介、金槿銖)
1インクジェット印刷とPrinted Electronics
2金属ナノ粒子インクのインクジェット印刷技術
3インクジェット用金属ナノ粒子インク
4インクジェット印刷技術による微細配線のこれから
第18章インクジェット法を用いた単層カーボンナノチューブ薄膜トランジスタ(竹延大志、浅野武志、白石誠司)
1はじめに
2単層カーボンナノチューブトランジスタ
3単層カーボンナノチューブ薄膜トランジスタの作製
4インクジェット法を用いたデバイス作製
5単層カーボンナノチューブへのキャリアドーピング
6まとめ
第19章インクジェット技術の配向膜への応用(小澤康博)
1はじめに
2IJP・PI-Coaterに期待される能力を備えた当社装置
2.1版が不要でオンデマンド生産が可能
2.2コーティングパターンデータを顧客にて作成可能
2.3レシピ管理で品種切り替えが速く、PI液の切り替え手順を確立
2.4PI液使用効率の向上を実現
2.5ITO基板での試しコーティングが低減
2.61パスコーティングで高スループットを実現
2.7PI膜厚コーティング性能
2.8長期安定稼動
2.9コンパクトで軽量な装置
2.10操作性の良い装置
2.11パーティクルの発生しない装置
2.12メンテナンス性の良い装置
3総合的なアドバイスの提供
3.1プリベークに期待される内容
3.2ITO、TFT、CF基板に求められるもの
3.3PI液に求められるもの
4おわりに―IJP・PI-Coater、プリベークの展望
第20章インクジェット技術のディスプレイ部材加工への応用(日口洋一)
1はじめに
2レンズアレーへの応用
3カラーフィルタ(CF)への応用
4スペーサ・隔壁への応用
5おわりに
第21章インクジェット技術による有機EL(岡田裕之、中茂樹、柴田幹)
1はじめに
2IJP法を用いた自己整合IJP有機EL素子
2.1自己整合IJPプロセスの概略
2.2自己整合IJP有機EL素子
2.3自己整合IJP有機EL素子のマルチカラー化
3ラミネートプロセスによる自己整合IJP有機EL素子
4まとめ
< バイオテクノロジー技術応用 >
第22章インクジェット微量分注機によるDNAマイクロアレイの作製(長谷川倫男)
1はじめに
2DNAチップ
3アレイヤー
4その他のチップなど
5スポットのクオリティ
6まとめ
第23章バイオプリンティング―インクジェット技術の再生医療への応用―(西山勇一、中村真人、逸見千寿香)
1緒言
2インクジェットの応用:3次元バイオプリンティングへのあゆみ
33D Bio-Printer装置の研究開発
3.1インクジェットノズルヘッド
3.2高速度カメラによる液滴観察
4多色3次元ゲル構造およびその構築法:実験および結果
4.1材料
4.23次元ゲル構造の構築方法
4.3装置の改良
4.43次元チューブ構造
4.53次元積層構造
5結言

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