現在の環境問題は全世界的な規模で取り組まれており、製造時における環境汚染、
労働衛生の問題から消費・破棄まで全ての範囲に及んでいる。化学工業の分野でも
環境保全や安全性の高い製品が開発の中心で特に塗料、接着・粘着剤などの分野で
は脱溶剤化が推進されている。
高分子エマルジョンの用途は多岐に渡るが、広い分野で水系化に寄与しており、
環境問題の追い風を受けバブル崩壊直後の一時期を除き順調に成長している。成長
の要因は環境対応素材と言う強みと同時に、機能性素材として新しいタイプの品種
が開発されていることも寄与している。エマルジョン需要は1991年が約53万トン、
1996年は約63万トンで約10万トン成長しているが、タイプ別に見ると、酢ビ系がほ
ぼ横ばいであるのに対して、アクリル系は需要増の大半を占めており、需要構造は
大きく変化している。
本書では、このようなタイプ別および需要構造の変化と今後の展望、新規エマル
ジョンの開発動向と将来評価を目的としている。品種は多く広範囲な分野で需要を
持ち、全体像が把握しにくいエマルジョンを総合的に分析し、ここの品種別の位置
づけを明瞭にし用途別の将来性を明らかにする。
弊社は、エマルジョンや関連産業の技術および市場分析書を多数刊行し、高い評
価を頂いてきた。本書もエマルジョンおよび関連産業に携さわる方々のお役に立て
ると確信している。多数のご購読を頂ければ幸いである。
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