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環境ホルモン汚染対策

[コードNo.99051001]

■体裁/ B5版 上製 448頁
■発行/ 1999年 5月31日
(株)エヌ・ティー・エス
■定価/ 52,140円(税込価格)

弊社主催
 「環境ホルモン汚染の実態・影響とその対応」セミナー(1998年7月)、
 「環境ホルモン様物質の検出・測定・評価とリスク対策」セミナー(1998年10月)、
(株)エヌ・ティー・エス主催
 「環境ホルモンの微量分析と作用判定手法」セミナー(1998年10月)
を編集。
人体・生態系への影響や企業対応など環境ホルモン問題の動向から、分離・分析、解析技術までを幅広く詳解。


編集からのメッセージ

 環境ホルモン(外因性内分泌撹乱物質)は生物の体内に入ると内分泌系を撹乱、生殖障害など健康や生態系に悪影響を与える環境中の化学物質で約70種類があるといわれる。 代表的なものとしてはダイオキシ類、PCBなどがあげられる。
 昨年、環境ホルモンという造語ができてからマスコミでも随分とりあげられたが、研究はまだ始まったばかりで、はっきりとした解決策は明らかになっていない。
 極めて微量でも大きな作用(ppmの単位ではなく、その1/1000のpptの単位で人体影響が出る)があるだけに、官学産を挙げての取り組みが活発化している。
 そんな中、いま現在企業に何ができるかという問題に答えたのが本書である。
 本書は、昨年後半に開催された環境ホルモンに関する三つのセミナーを基に生態影響から測定・分析方法、評価、企業対応と幅広い観点から環境ホルモン問題を検証した講演録である。
 環境ホルモンの実態や生態影響について述べた類書が多い中、本書は詳しい分析方法を網羅することで現場のニーズにより応えられるものと期待している。


執筆者一覧(執筆順)

椎葉 茂樹  環境庁 環境保健部環境安全課 保健専門官
森  千里  京都大学大学院 医学研究科生体構造医学講座 助教授
門上希和夫  北九州市環境科学研究所 アクア研究センター 水質環境係長
大岡 健三  AIU保険会社 新種保険部長 兼 環境保険室長
小峯 弘久  日本産業安全衛生研究所 所長
半田  宏  東京工業大学 フロンティア創造共同研究センター 教授
渡邊  肇  東京工業大学 生命理工学部 助手
塩崎 卓哉  (株)東レリサーチセンター 有機構造化学研究部 環境分析研究室 室長
千葉 百子  順天堂大学 医学部衛生学教室 助教授
松井 三郎  京都大学 大学院工学研究科附属環境質制御研究センター 教授
松村  徹  新日本気象海洋(株) 環境創造研究所 環境リスク研究グループ
浅田 正三  (財)日本品質保証機構 環境計画センター千葉分析試験所 所長
高橋 敬雄  新潟大学 工学部建設学科 教授
高田 秀重  東京農工大学 農学部 環境資源科学科 助教授
有薗 幸司  熊本県立大学 環境共生学部 食品安全性学講座 教授
宮  晶子  (株)荏原総合研究所 先端技術研究所 先端バイオ研究室長
秋葉 善弥  バリアンテクノロジーズジャパンリミテッド AI統括本部 CSB営業部 課長

構成と内容

第1講 環境ホルモン問題の実態と今後の対応
 椎葉 茂樹 環境庁 環境保健部 環境安全課 保健専門官  1.はじめに  2.外因性内分泌攪乱化学物質問題について  3.環境庁の対応方針について
第2講 環境ホルモンの人への影響と、そのメカニズム
 森 千里 京都大学大学院 医学研究科 生体構造医学講座 助教授  1.はじめに  2.環境ホルモンとは  3.環境ホルモンの人の精子への影響  4.今後の対策
第3講 内分泌撹乱作用が疑われる化学物質の環境中の濃度・挙動
 門上 希和夫 北九州市環境科学研究所 アクア研究センター 水質環境係長  1.はじめに  2.内分泌攪乱作用が疑われる化学物質の野性生物への影響に関する報告  3.日本の環境中での環境ホルモン濃度  4.環境ホルモンの環境中の挙動  5.環境ホルモンの分析法と分析の留意点  6.分析結果の評価
第4講 環境ホルモン問題における有害物質のリスク評価と     企業の対応
 大岡 健三 AIU保険会社 新種保険部長 兼 環境保険室長  1.はじめに  2.事例  3.リスク評価の変化  4.環境ホルモン問題における化学物質のリスク評価の考え方  5.不確実性  6.科学的な試験と調査  7.中毒概念  8.有害作用  9.確率  10.環境基準値が与える影響  11.リスクアセスメントの必要性  12.環境ホルモンの問題と対策  13.現実の事例  14.リスクのチェック  15.リスクの大小の数値化  16.PL保険  17.マスコミ(風評リスク−悪い製品・悪い企業)  18.TSCAと不確実性  19.環境ホルモンは企業にどのような影響を及ぼすのか  20.1995年PL法施行  21.カドミウムとダイオキシンによる土壌汚染の問題  22.ドイツにおけるダイオキシン土壌汚染地域での対策  23.分析・評価について  24.社会や経済に対する影響  25.未然防止・対策ポイント  26.情報公開  27.環境ビジネス
第4講 別途資料
 1.はじめに  2.環境ホルモン問題における化学物質のリスク評価の考え方  3.リスクアセスメントとリスクマネジメント  4.環境ホルモン問題は企業にどんな影響をもたらすか  5.環境ホルモン問題におけるビジネスチャンス  6.最後に
第5講 環境ホルモン問題の動向とリスクマネージメント
 小峯 弘久 日本産業安全衛生研究所 所長  1.はじめに  2.危険・有害性要因  3.慢性/急性毒性  4.環境ホルモンとは?  5.日米の環境庁を初めとする各省庁の動向  6.化学物質に係るリスクアセスメントとリスクマネージメント及び    専門家と一般の人とのコミュニケーションの定義  7.まとめ
第6講 微粒子を利用した環境ホルモン用物質と生体受容体の解析
 半田 宏 東京工業大学 フロンティア創造共同研究センター 教授  渡邊 肇 東京工業大学 生命理工学部 助手  1.はじめに  2.アフィニティー微粒子の設計とその応用  3.薬剤アフィニティー微粒子による生体レセプタ−の解析  4.環境ホルモン  5.アフィニティー微粒子の環境ホルモン研究への応用
第7講 環境ホルモン様物質の微量分析技術
 塩崎 卓哉 (株)東レリサーチセンター 有機構造化学研究部 環境分析研究室 室長  1.はじめに  2.抽出・前処理  3.HRGC−HRMS  4.環境庁による精度管理・保証  5.外因性内分泌攪乱物質の目標定量下限値  6.外因性内分泌攪乱物質の測定方法
第8講 環境ホルモン様物質の分析方法と生体影響
 千葉 百子 順天堂大学 医学部 衛生学教室 助教授  1.微量金属類の分析方法(超微量分析技術)  2.精液、卵胞液中の元素濃度と血清中元素濃度の比較  3.微量元素の生体影響  4.スズ
第9講 酵母細胞を用いた環境ホルモン様物質の総量測定法の開発
 松井 三郎 京都大学 大学院 工学研究科附属環境質制御研究センター 教授 1.はじめに 2.キメラ酵母アッセイによるエストロジェン総量測定法 3.ELISA法による17β-エストラジオール(E2)の測定 4.下水処理、河川水の評価5.高度処理によるエストロゲン除去の可能性
第10講 環境試料中のPCBの測定分析方法
 松村 徹 新日本気象海洋(株) 環境創造研究所 環境リスク研究グループ 1.はじめに 2.PCBの基本構造 3.日本におけるCBの起源と種類 4.試料採取と測定 5.毒性価換算係数 6.分析方法7.クロマトグラム 8.PCBの溶出順位 9.レスポンスファクター(ResponseFactor) 10.分析方法 11.試料採取 12.環境試料の前処理 13.汚染低減
第11講 各試料中のダイオキシン類測定分析方法
 浅田 正三 (財)日本品質保証機構 環境計画センター千葉分析試験所 所長 1.はじめに 2.ダイオキシン類測定・分析方法マニュアル 3.環境試料の試料採取について 4.ダイオキシン測定・分析方法の概要について 5.各試料の抽出分析方法 6.定量下限 7.注意点
第12講 ビスフェノールAの分析と分析例
 高橋 敬雄 新潟大学 工学部建設学科 教授 1.ビスフェノールAの特徴 2.ポリカーボネート樹脂の構成とビスフェノールAの毒性 3.ビスフェノールAの分析法 4.ビスフェノールAの分析例
第13講 アルキルフェノール類
 高田 秀重 東京農工大学 農学部 環境資源科学科 助教授 1.はじめに 2.アルキルフェノール類の発生と生成 3.ノニルフェノールの内分泌攪乱作用 4.環境中のノニルフェノールのモニタリングと規制 5.ノニルフェノールの測定方法 6.アルキルフェノールのモニタリングの結果 7.複数の化学物質の測定方法 8.下水処理場の二次処理過程におけるアルキルフェノール類の除去効率
第14講 魚類血液を用いたビテロジェニンの分析法
 有薗 幸司 熊本県立大学 環境共生学部 食品安全性学講座 教授 1.はじめに 2.環境ホルモンの生態影響の実態 3.ビテロジェニン 4.特異抗体を用いた測定法 5.HPLCを用いたビテロジェニンの簡易定量 6.抗体 7.バイオマーカーのフィールド調査への応用 8.その他
第15講 水環境における課題と技術動向
 宮 晶子 (株)荏原総合研究所 先端技術研究所 先端バイオ研究室長 1.はじめに 2.水環境中の報告事例 3.各国の対応 4.処理技術の開発動向 5.個々の物質の除去方法 6.おわりに
第16講 イオントラップ型GC/MSによる最新技術の紹介
 秋葉 善弥 バリアンテクノロジーズジャパンリミテッド AI統括本部 CSB営業部 課長 1.はじめに 2.感度の向上 3.バックグラウンド低減の技術 4.環境にやさしい前処理法;SPMEIII(Solid Phase Micro ExtrationIII)法 5.環境ホルモン類の分析



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