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殺菌・除菌実用便覧

[コードNo.96111002]

■編集委員/ 横山 理雄 石川県農業短期大学食品科学科教授
田中 芳一 農林水産省食品総合研究所流通保全部長

■体裁/ A4判 上製本 504頁
■発行/ 1996年 6月28日 (株)サイエンスフォーラム
■定価/ 50,600円(税込価格)

発刊にあたって

 周知のとおり、1996年5月24日、HACCPによる衛生管理手法を用いた総合衛生管理製造過程の承認制度が施行された。 既にこれまでの報道の中でも、従来の経験的な微生物制御及び現場管理のやり方が、自社製造工程における「危害」の特定・分析を経て、 まさに「システム」へと転換せざるを得ないことは明らかである。
 特に食品製造における殺菌・除菌プロセスは、HACCPにおける「重要管理点」そのものであり、殺菌・除菌装置のハードソフトの両面にわたる習熟を含め、 微生物制御の新しい考え方に基づく具体的な重要管理点制御技術とそのノウハウが産業界で強く求められている。 このことは、また、95年7月に施工された製造物責任(PL)法による食品製造・品質管理の強化、微生物制御技術の向上等へのニーズの増大と相まって、 より一層の重要課題になっているのが現状である。
 本書は、この劇的な環境変化とHACCPガイドライン、及び食品流通の国際化に即応すべく、広範な食品製造メーカーを中心に、 さらに食品原材料・生鮮食品を取り扱う企業の品質・衛生管理実務担当者を対象として、PL/HACCPに対応した実用的殺菌・除菌技術とそのノウハウを ハード・ソフトの両面から集大成したものである。
                                                          1996年6月 編集委員会


執筆者一覧(執筆順)

小久保彌太郎 東京都立衛生研究所生活科学部 乳肉衛生研究課長
三堀 友雄  東京水産大学食品工学講座助教授
渡辺 尚彦  東京水産大学食品工学講座教授
井上富士男  味の素(株)川崎工場品質管理部課長補佐
金子 精一  神奈川県立栄養短期大学植物栄養科教授
矢野 信禮  日本大学生物資源科学部 食品科学工学科講師
熊谷 義光  (財)日本冷凍食品検査協会理事長
新谷喜久夫  東都生活協同組合品質管理部 品質管理検査課課長
里見 弘治  呉羽化学工業(株)食品研究所所長
高野 光男  大阪大学名誉教授
藤原  忠  (社)日本缶詰協会研究所次長
青野 浩二  岩井機械工業(株)テクノセンター開発課
伊東 正晃  新日本無線(株)TQC推進室課長
清水  賢  東京農工大学工学部応用化学科教授
橋本  篤  三重大学生物資源学部助手
河口 克己  呉羽化学工業(株)食品研究所
木下  忍  岩崎電気(株)産業機器事業部EB事業部 開発課主査
町田 三一  岩崎電気(株)産業機器事業部副主任
林   徹  農林水産省食品総合研究所 流通保全放射線利用研究室長
水澤 健一  日新ハイボルテージ(株)取締役技術部長
田部井雅枝  元東京都立アイソトープ総合研究所研究室 主任研究員
小杉 公彦  日本ミリポア(株)バイオプロセス事業部 応用技術課長
増田 義一  日本ミリポア(株)バイオプロセス事業部 食品技術営業課長
吉本 孝澄  日本ミリポア(株)バイオプロセス事業部 バリデーション課長
田村 敏行  三洋電機(株)産機システム技術開発研究所 研究開発部 食品技術開発課長
井上 哲秀  理工協産(株)技術部部長
江藤  諮  イカリ消毒(株)西日本事業本部CLT研究所 総括研究員
金山 龍男  上野製薬(株)食品技術研究所所長 

構成と内容

第1編 新しい微生物制御の考え方と危害予測手法
第1章 危害分析・予測手法                    小久保彌太郎  1.危害の対象  2.危害分析のために必要なデータ  3.危害分析の実際  4.危害分析に基づいた衛生管理手法:HACCP  5.一般的衛生管理要件  6.HACCPプランの作成とそれに基づいた衛生管理の実際 第2章 重要管理点監視のための温度管理と最適制御      三堀友雄・渡辺尚彦  1.菌の死滅速度・併発変化の速度  2.最適化とは何か  3.拘束条件・評価関数  4.温度計測の留意点  5.新手法(逆問題)による温度の予測  6.新しい制御方法による温度の管理 第3章 微生物制御のための簡易な統計処理         井上富士男・金子精一  1.統計処理とは  2.統計処理の進め方  3.統計処理の基本  4.相聞・回帰  5.ボアソン分布 第4章 予測微生物学への技術展開                   矢野信禮  1.予測微生物学の定義  2.生物における予測  3.微生物の死滅および増殖の数式化  4.予測微生物学の開発の背景  5.予測モデル・数式モデルの研究の概要  6.食品のシェルフライフ予測と予測微生物学  7.問題点と今後の課題 第5章 微生物制御データの収集とその利用  第1節 冷凍食品                          熊谷義光    1.1 最近の食品流通の国際化と衛生管理の充実    1.2 HACCP方式による新しい微生物制御の考え方    1.3 HACCPによる冷凍食品の新しい微生物制御技術    1.4 HACCPの導入と今後の課題  第2節 調理食品                         新谷喜久夫    2.1 食品の安全の考え方    2.2 製造過程の衛生微生物管理−冷蔵管理−    2.3 衛生管理のためのデータ収集    2.4 温度管理のためのデータ収集    2.5 加熱殺菌後の急速冷却    2.6 製品の保管および流通時の温度  第3節 常温流通食品                        里見弘治    3.1 常温流通食品の種類    3.2 殺菌行程での微生物制御    3.3 ハードルテクノロジー
第2編 新しい殺菌・除去装置とそのシステム
第1章 加熱殺菌装置  第1節 理論と基礎技術                       高野光男    1.1 熱殺菌の速度論    1.2 (超)高温短時間殺菌    1.3 (超)高温短時間殺菌のための加熱冷却装置  第2節 装置とシステム                        藤原忠    2.1 蒸気式連続低温殺菌機    2.2 減圧蒸気式低温殺菌機    2.3 自動操作型静置レトルト    2.4 バッチ型熱水式レトルト    2.5 熱水散布式レトルト    2.6 加熱殺菌装置の操作  第3節 高温短時間加熱殺菌装置                   青野浩二    3.1 殺菌効果の評価    3.2 シュミレーションの重要性    3.3 連続式殺菌装置    3.4 高温短時間殺菌装置で使用される熱交換器の特徴    3.5 直接加熱装置 第2章 電磁波照射による加熱殺菌装置  第1節 マイクロ波照射装置の理論と技術               伊東正晃    1.1 マイクロ波加熱の原理    1.2 マイクロ波加熱殺菌の応用例について    1.3 マイクロ波加熱殺菌装置利用への注意点  第2節 遠赤外線照射装置の理論と技術             清水賢・橋本篤    2.1 遠赤外線照射殺菌に関する報告    2.2 遠赤外線照射殺菌と従来法加熱殺菌との比較    2.3 遠赤外線照射による殺菌機序の検討 第3章 紫外線照射装置  第1節 理論と基礎技術                       河口克己    1.1 紫外線とは    1.2 波長と殺菌効果の関係    1.3 殺菌のメカニズム    1.4 微生物の感受性    1.5 殺菌の阻害要因    1.6 他の殺菌手段との併用効果    1.7 応用にあたっての留意点  第2節 装置とシステム                   木下忍・町田三一    2.1 光源について    2.2 表面殺菌装置とシステム    2.3 HACCP管理のための紫外線表面殺菌    2.4 溶液(水)殺菌用紫外線照射装置    2.5 空気殺菌装置    2.6 取扱い上の注意 第4章 放射線照射装置  第1節 理論と技術                           林徹    1.1 放射線殺菌の基礎    1.2 放射線が微生物に及ぼす影響    1.3 放射線殺菌の利用例    1.4 照射食品の安全性  第2節 電子線照射装置とシステム                  水澤健一    2.1 EB/X線照射装置の歴史    2.2 EB/X線照射装置の特徴    2.3 EB/X線照射装置の種類と構成    2.4 EB/X線照射装置の利用技術    2.5 EB/X線照射装置の今後の動向  第3節 ガンマ線照射装置とシステム                田部井雅枝    3.1 照射施設    3.2 行程管理 第5章 新しい除菌装置  第1節 フィルターによる除菌とその除菌     小杉公彦・増田義一・吉本孝澄    1.1 フィルターによる除菌の概要    1.2 フィルターによる除菌応用例  第2節 静電気を利用した除菌システム                田村敏行    2.1 バイオクリーンルームの規格    2.2 空気清浄方式    2.3 静電式電気集塵装置    2.4 電気集塵装置の効率化    2.5 電気集塵装置の保守点検について 第6章 新しい洗浄装置  第1節 洗浄のメカニズムと技術                   井上哲秀    1.1 洗浄について    1.2 汚れの除去機構    1.3 洗浄剤の成分    1.4 流体の挙動による洗浄作用    1.5 洗浄方式の選択  第2節 食品工場における洗浄殺菌の実際                江藤諮    2.1 食品製造現場における洗浄・殺菌の意義    2.2 HACCP方式による洗浄殺菌のシステム化    2.3 サニテーション調査分析手法    2.4 サニテーションシステム化手順 第7章 化学的殺菌装置  第1節 合成殺菌剤とその利用                    金山龍男    1.1 合成殺菌剤とその利用    1.2 合成殺菌剤の使用方法  第2節 オゾン殺菌装置の現状と技術                大平美智男    2.1 オゾンの殺菌特性    2.2 オゾンを利用する上での注意点    2.3 オゾン発生装置とその周辺機器    2.4 オゾンの用途例 第8章 新しい殺菌技術  第1節 超高圧殺菌                         中川善博    1.1 超高圧処理装置    1.2 各種微生物に対する超高圧の殺菌効果    1.3 超高圧殺菌における共存物質の影響    1.4 超高圧殺菌における殺菌効果の予測    1.5 超高圧殺菌の作用操作    1.6 超高圧殺菌の実用上の問題  第2節 通電加熱装置の実際                     植村邦彦    2.1 加熱の原理    2.2 通電加熱装置    2.3 味噌の通電加熱における温度分布    2.4 通電周波数と殺菌効果    2.5 大根の通電加熱    2.6 電気穿孔  第3節 パルス殺菌                         佐藤正之    3.1 電気パルスの生体効果    3.2 パルス殺菌の特徴    3.3 パルス殺菌の原理    3.4 高電圧パルス発生器    3.5 水中パルス放電現象    3.6 パルス電界による殺菌    3.7 パルス放電衝撃波による殺菌    3.8 殺菌のエネルギー効率の比較    3.9 今後の展望と課題
第3編 HACCPに対応した微生物制御・品質保持の実際
第1章 フードシステムの高度化に対応した微生物制御技術の課題    田中芳一  1.食を巡る環境の変化と微生物制御技術  2.食品の品質と微生物制御技術  3.食品の流通加工の高度化  4.最近の注目すべき微生物制御の技術開発について  5.これからの微生物制御技術 第2章 低温流通と微生物制御  第1節 低温微生物と微生物制御                    占部久    1.1 低温微生物の特徴    1.2 低温微生物の分類    1.3 低温微生物の検査方法    1.4 低温微生物の影響    1.5 低温微生物の制御  第2節 温湿度管理技術                       相良泰行    2.1 低温の鮮度維持効果    2.2 温度と呼吸作用    2.3 温度による追熱制御    2.4 温度と蒸散作用    2.5 低温障害    2.6 温度と微生物    2.7 鮮度保持の最適温度    2.8 予冷・冷蔵の温度管理    2.9 輸送中の温度管理  第3節 サーマルラベルとその応用                  太田浩一    3.1 滅菌用インジケータ    3.2 低温流通用インジケータ  第4節 流通履歴の計測技術                    太田健一郎    4.1 流通履歴はなぜ必要か    4.2 温度管理用機器選択の留意点    4.3 流通用温度測定装置の具体例    4.4 センサのいろいろ    4.5 温度履歴測定の実例 第3章 包装と微生物制御  第1節 生鮮・加工食品のガス置換包装                横山理雄    1.1 生鮮・加工食品のガス置換包装の現状    1.2 生鮮・加工食品のガス置換包装システム    1.3 ガス置換包装と微生物制御    1.4 食肉製品のガス置換包装の実際    1.5 水産製品のガス置換包装  第2節 真空調理包装                        中山正夫    2.1 従来からの真空包装後・加熱処理方式    2.2 いわゆる「真空調理法」とは    2.3 真空(減圧)下における調理の特徴    2.4 低温加熱における調理の特徴    2.5 いわゆる「真空調理法」の変形    2.6 真空調理法使用する機械    2.7 真空調理法に適した包材の条件  第3節 無菌充填包装                        牧野輝男    3.1 無菌充填包装の歴史    3.2 無菌充填包装における微生物制御の考え方    3.3 無菌充填包装    3.4 無菌充填包装システム    3.5 今後の展望 第4章 新しい品質保持・評価技術  第1節 加工食品の微生物制御                    一色賢司    1.1 微生物はどこから来るのか    1.2 なぜ微生物を制御しなければならないのだろうか    1.3 どのように微生物を制御すべきであろうか    1.4 食品工場で働く人    1.5 食品・水・器具    1.6 食品を取り扱う場所    1.7 食品の取り扱い方法    1.8 微生物制御技術をめぐる最近の話題  第2節 天然抗菌剤、日持ち向上剤                  松田敏生    2.1 調味料    2.2 主な植物起源の天然添加物    2.3 主な動物起源の天然物    2.4 その他の天然物    2.5 バイオブリザバチブ  第3節 加工食品の非破壊評価システム                河野澄夫    3.1 近赤外装置の普及状況    3.2 近赤外装置の種類と特徴    3.3 色々なスペクトル解析方法    3.4 食品工業における近赤外法の実際的な応用    3.5 近赤外法の応用の拡大 第5章 鮮度保持と微生物制御  第1節 青果物・加工野菜                     長谷川美典    1.1 加工野菜の鮮度保持    1.2 青果物の鮮度保持    1.3 病原菌の種類と発生状況    1.4 微生物と貯蔵環境    1.5 青果物を病原菌から守るための注意  第2節 水産物・水産加工品                     藤井建夫    2.1 魚介類の鮮度と微生物    2.2 魚介類の腐敗防止と水産加工    2.3 鮮魚界類の付着細菌    2.4 鮮魚界類の冷蔵    2.5 鮮魚界類の冷凍    2.6 鮮魚界類のパーシャルフリージング貯蔵    2.7 鮮魚界類のガス置換包装    2.8 鮮魚界類の加圧処理による貯蔵    2.9 乾製品    2.10 魚肉練り製品    2.11 缶詰    2.12 塩辛    2.13 魚醤油  第3節 食肉と食肉加工品                      藤間能之    3.1 食肉と食肉加工品のHAZARD    3.2 食品衛生法    3.3 CCPの設定    3.4 CI    3.5 モニタリングシステム  第4節 日配食品                          日佐和夫    4.1 日配食品の定義とその加工形態    4.2 微生物学的観点から見た食中毒・腐敗・変敗・鮮度    4.3 日配食品のHACCP分析によるHAおよびCCP    4.4 日配食品の加工形態から見たHACCP分析    4.5 日配食品のHACCP分析から見た最終製品目標管理       基準の問題点について    4.6 日配食品の管理体系としてのHACCPシステム管理       工学導入の可能性 第6章 マイコトキシンの防除技術  第1節 汚染防除と除去技術                      眞鍋勝    1.1 マイコトキシンの汚染防止    1.2 マイコトキシンの汚染の除去・解毒  第2節 最新解析手法    2.1 マイコトキシン検査における試料の調整    2.2 アフラトキシンの分析法    2.3 ブザリウムマイコトキシンの分析法    2.4 オクラトキシン及びシトリニンの分析法    2.5 その他のマイコトキシン分析 第7章 水の殺菌・除菌  第1節 ミネラルウォーター                     一戸正勝    1.1 ミネラルウォーターの分類区分    1.2 食品衛生法によるミネラルウォーターに関する規定    1.3 ミネラルウォーターの殺菌・除菌の現状    1.4 ミネラルウォーターから検出される微生物の評価と       殺菌・除菌  第2節 水道水、工業用水                      金子光美    2.1 消毒方法の見直しの要因    2.2 消毒の定義    2.3 対象病原体    2.4 現在の水道水のリスクのレベル    2.5 消毒反応の定量化    2.6 消毒効果に影響する要因    2.7 消毒方法の選択    2.8 塩素消毒    2.9 塩素以外の消毒方法    2.10 残光性の効果の程度 第8章 食品工場・環境の殺菌  第1節 ATPを汚染指標とした製造工程の清浄度管理          本間茂    1.1 微生物を指標とした清浄度管理の限界    1.2 ATPの高感度測定とその汚染指標としての利用    1.3 ATPを指標とした清浄度管理(拭き取り検査)の実際    1.4 ATPを指標とした清浄度管理に必要な装置と試薬  第2節 空気浮遊菌の殺菌           藤田八束    2.1 品質管理に対する考え方の変化    2.2 微生物汚染のメカニズムとその実際の把握方法    2.3 加工方法と包装技術について    2.4 空中浮遊菌としての大腸菌群の問題    2.5 空中落下菌の消長と食品への汚染経路    2.6 加工工程からの微生物汚染実態    2.7 洗浄・殺菌剤    2.8 アルコール噴霧装置(シャットノクサス)  第3節 食品製造の機械、器具、配管の殺菌・除菌       三浦健司・田口弘    3.1 食品工場の設備と洗浄    3.2 CIP〜密閉系設備の洗浄・殺菌〜    3.3 フォームクリーニング〜開放系設備の洗浄・殺菌〜



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