<セミナー詳細>

セミナーコード:20200809   このセミナーの受付は終了しています


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★本セミナーでは、国内に豊富に存在するがバイオマス燃料には不向きとされてきた竹の燃料化・発電利用について、
 竹材の搬出・収集やボイラー・熱電併給ORCプラントの実際、バンブーエナジーの事業性・今後の展開ならびに、
 燃焼過程におけるクリンカ生成メカニズムと低減策、竹や竹以外の未利用バイオマス燃料も利用可能なボイラーと
 技術ポイントなどに至るまで、斯界の最前線でご活躍中の講師陣に詳説頂きます。
★ライブ配信有:会場受講または会社・自宅などライブ配信のいずれかでご受講頂けます。

竹の燃料化・発電・熱電併給技術と事業性
〜我が国初のORCプラントの実際、クリンカ対策、竹チップ混焼ボイラー〜
●講 師 (株)PEO技術士事務所 代表取締役
バンブーエナジー(株) 技術部長
技術士(総合技術監理・衛生工学部門/廃棄物・資源循環)
エネルギー管理士
笹内謙一 氏
  <講師紹介>
1982年、大阪大学工学部卒業、同年中外炉工業(株)入社、
2003年、バイオマス発電プロジェクトマネージャー、
2004年、バイオマスグループ部長、2011年、環境・バイオマスグループ長、
2013年、同理事、2018年、グループ長退任、2019年7月、中外炉工業を退職。
2019年8月、(株)PEO技術士事務所 代表取締役に就任。
2019年9月、バンブーエナジー(株)技術部長(兼務)。
主にバイオマスガス化発電装置の開発マネージメントに従事。
ガス化発電の開発に対し、2007年、愛地球賞(日本経済新聞社)、
2008年、日本有機資源協会賞、2013年、日本エネルギー学会進歩賞、
2018年、日本機械学会中国四国支部賞をそれぞれ受賞。
2018〜2019年、NEDOバイオマスエネルギー地域自立システム実証試験事業
竹を活用したバイオマスORC発電プロジェクトで熊本県下に1MW級の
ORC発電設備建設に携わる。
●講 師 山口大学 大学院創成科学研究科 教授 田之上健一郎 氏
●講 師 テス・エンジニアリング(株) 執行役員 営業本部長 刑部 誠 氏
●講 師 (株)巴商会 技術部 特務開発課 主任 古田土 謙 氏
●日 時 2020年 8月 28日(金) 13:00〜17:00
>●会 場 東京・新お茶の水・連合会館(旧 総評会館)・会議室  》》 会場地図はこちら 《《
※急ぎのご連絡は(株)技術情報センター(TEL06-6358-0141)まで!!
※本セミナーは、会場での受講またはライブ配信での受講も可能です。
  ・ライブ配信受講ご希望の方は、お申込時に通信欄にその旨ご記入をお願い致します。
  ・ライブ配信受講の方のテキスト資料はセミナー開催日の直前にお送り致します。
●受講料 44,000円(1名につき)
(同時複数人数お申込みの場合1名につき38,500円)
※テキスト代、消費税を含む
●主 催 (株)技術情報センター

●セミナープログラム●
13:00
|
14:30
T.竹を活用した我が国最初のバイオマス熱電併給ORCプラントの実際

 竹は西日本を中心に繁殖し、特に九州地域では未利用竹林の自然拡大が顕著であり、竹公害と呼ばれ社会問題化している。しかしながら、竹は中空構造であるため、一般的な木質バイオマスと比較した場合、伐採、搬送コストがかかり採算性が厳しい。また竹特有のクリンカ、塩素など燃焼を阻害する要因もあり、大規模にエネルギー利用されている例はこれまでなかった。バンブーフロンティア構想はこれらの諸問題を解決し、地域経済の発展に貢献するモデルを作るため、地元企業を中心に2014年から構想がスタートし、NEDOバイオマスエネルギー地域自立システムの採択を経て、竹による建材製造とエネルギーのカスケード利用をシステム化した我が国初のプラントとして本格稼働を開始した。この事業の実際について解説する。

 1.バンブーフロンティア構想とは
  ・バンブーフロンティア構想の概要
  ・メンバーと地元の関わり
 2.竹材の搬出と収集
  ・搬出の工程
  ・搬出に要する費用
  ・マテリアルとエネルギー利用の材の区別
 3.竹をエネルギー化するためのボイラー
  ・バークとの混焼に至った経緯
  ・難燃性バークと高燃焼性竹の組み合わせ
  ・熱電併給システムの選択
 4.我が国最初のバイオマスORC発電システムの概要
  ・竹を燃焼させるためのボイラーの工夫
  ・ORC発電システムとは
 5.バンブーエナジー(株)の事業性
  ・竹発電の可能性
  ・熱利用が事業の根幹
 6.今後の展開
  ・ORCの成功は熱利用次第
  ・バンブーエナジーにおける熱利用の展開
 7.質疑応答・名刺交換
(笹内 氏)
14:45
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15:45
U.竹の燃焼過程におけるクリンカー生成メカニズムの調査および低減策

 国内のバイオマス資源に着目すると、森林はもとより、管理が行えずに放置された孟宗竹を主とする荒廃竹林の面積が 1981年の 14 万ヘクタールから 2012 年では 16 万ヘクタールまで拡大しており(日本経済新聞 電子版2015 年、国土交通省 国士計画局“管理放棄地の現状と課題について” 2009 年)、エネルギー資源としての有効活用が望まれている。これまでにバンブーエナジー社以外にも様々なプラントメーカーが竹の燃料化にチャレンジしているものの、燃焼中にクリンカーが生成され、火格子の目詰まりが生じ、ボイラーの連続運転は困難となっていた。本講演では、これまでに講師らが実施してきた種々の実験および化学平衡解析に基づいた竹の燃焼時のクリンカー生成メカニズムを解説し、さらに、クリンカー低減のための対策の例について述べる。

 1.はじめに
  ・クリンカーとは?
  ・クリンカー生成に関する既往の研究
  ・研究目的および研究内容
 2.竹の燃焼,灰の生成,溶融挙動の可視化
  ・竹粉燃焼時の灰の可視化
  ・電気炉で生成した灰と燃焼灰との違い
 3.灰の付着のメカニズム
  ・小型充填層を用いた竹粉の燃焼実験
  ・付着した灰の主要元素の同定
 4.灰の物質移動および共晶組成の推定
  ・灰分の物質移動
  ・酸化物組成の同定および化学平衡計算
 5.クリンカー低減策の検討
  ・バークの燃焼実験
  ・竹+バークの混焼時の灰酸化物組成
 6.今後の展開
 7.質疑応答・名刺交換
(田之上 氏)
16:00
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17:00
V.竹チップ混焼バイオマス温水ボイラー(E-NEボイラー)の開発

 テス・エンジニアリング株式会社、株式会社巴商会、株式会社エム・アイ・エスの3社にてE-NEボイラーの開発を行い、この度販売することとなった。 エネルギーとして未利用な竹も燃やせる国産のバイオマスボイラーは地産地消の熱源として、放置竹林対策として、省エネ、地球温暖化対策として利活用可能なボイラーとなる。 しかし、これまで燃焼困難と言われていた竹を燃料にしたボイラー開発は様々な苦労があった。その苦労の末に開発されたE-NE(イーネ)ボイラーは竹の燃焼で障壁となるクリンカを抑制し、高効率のボイラー効率を確保し、建設コストも低減した。また、遠隔監視システムを標準装備し、運転管理を専門家がサポート出来るシステムとなっている。 また、E-NEボイラーは竹以外の未利用バイオマス燃料も利活用が可能なバイオマスボイラーであり、我々3社はこのE-NEボイラーで持続可能な社会創りを目指している。

 1.共同開発3社について
  ・3社の概要
 2.竹チップ混焼バイオマス温水ボイラーの必要性
  ・放置竹林問題(地すべり、獣害問題)
  ・地球温暖化問題(省エネ、CO2対策)
  ・エネルギーの地産地消
  ・持続可能な社会創り(分散化した3Rの活動)
 3.竹チップ混焼バイオマスボイラーの開発における技術ポイント
  ・クリンカ対策
  ・排ガス温度上昇対策
  ・バイオマスボイラーの給湯までの立ち上がり時間短縮
 4.竹以外のバイオマス燃料の実証試験
  ・もみ殻
  ・その他の展開
 5.質疑応答・名刺交換
(刑部 氏)(古田土 氏)
− 名 刺 交 換 な ど −
セミナー終了後、ご希望の方はお残りいただき、
講師とご受講者間での名刺交換ならびに講師へ個別質問をお受けいたします。