<セミナー詳細>

セミナーコード:20210209   このセミナーの受付は終了しています


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★本セミナーでは、これからの時代に必要とされるビル用マルチ空調設備の新しいエネルギーサービス
 制御技術について、斯界の最前線でご活躍中の蜷川博士に最先端技術を交え詳説頂きます。

−再生可能エネルギー普及、電力システム改革、低炭素化省エネ時代における−
分散型ビル空調の新しいエネルギー制御技術
〜空調電力と快適性の両立、IoT・クラウド・AI 最適制御、需給調整市場対応、
高速デマンドレスポンスなど最先端技術について解説〜
●講 師 東海国立大学機構岐阜大学 工学部
スマートグリッド電力制御工学共同研究講座 特任教授
蜷川忠三 氏
  【講師紹介】
1978年 名古屋大学大学院修士課程電気工学専攻修了
1978年 三菱重工業株式会社入社
1986年 2年間 University of Washingtonに留学しコンピュータサイエンス研究
1998年 日本冷凍空調工業会 パッケージ技術委員会委員長 併任
2009年 三菱重工業株式会社 冷熱事業本部 技監 博士(工学)
2012年 岐阜大学工学部電気電子工学科 教授
2018年 岐阜大学工学部 スマートグリッド電力制御工学共同研究講座 特任教授 現在に至る。

<主な著書>
『仮想発電所システムの構築技術』(株)オーム社
『OpenADRによるデマンドレスポンス通信』森北出版(株)
●日 時 2021年 2月 24日(水) 10:15〜16:45
●会 場 東京・新お茶の水・連合会館(旧 総評会館)・会議室  》》 会場地図はこちら 《《
※急ぎのご連絡は(株)技術情報センター(TEL06-6358-0141)まで!!
※本セミナーは、会場での受講またはライブ配信(Zoom)での受講も可能です。
・セミナー資料(テキスト)はセミナー開催日の直前にデータ(pdf)でお送り致します。
●受講料 49,940円(1名につき)
(同時複数人数お申込みの場合1名につき44,440円)
※テキスト代、消費税を含む
●主 催 (株)技術情報センター

●セミナープログラム●
【主な受講対象】

電力ビジネス、電力関連技術に携わる企画・開発・設計・管理などのご担当者。
エネルギーサービス、IT系技術に携わる企画・開発・設計・管理などのご担当者。
ビル・設備計画に携わる企画・開発・設計・制御・管理などのご担当者。
空調機製造メーカーの企画・開発・設計などのご担当者。

【講師の言葉】

21世紀の低炭素社会を実現する上で、また、我が国の電力システム改革が進む中で、ビル消費電力の約半分を占める空調設備へエネルギーサービス新技術がますます期待されている。その主役であるビル用マルチエアコンは、室外機1台に対して室内機が多数接続される日本発の分散型空調設備である。近年、業務系建物では、ほとんどにビル用マルチエアコンが設置されている。日本冷凍空調工業会の統計から計算すると、全国で152万台が設置されており、定格消費電力の総合計は15GW程度、つまり原発15基分に相当すると推計されている。
近年のエネルギーサービスとIoT技術の発展により、ビル管理システムやクラウドサービスプロバイダから空調電力と快適性を最適制御するニーズが増えてきた。空調機メーカが提供する集中リモコンによる制御から一歩も二歩も踏み込んだ高度な制御も望まれてくるであろう。例えば、今年から開設されるスマートグリッド電力需給調整市場に対応させるような高速デマンドレスポンスといった、最先端のエネルギーサービス制御もこれからの時代が要求するであろう。そのような近未来のエネルギーサービス制御では、広域ネットワーク経由でクラウドから高速精密な制御情報をIoT通信する技術が必要であることは論を待たない。
そのような情勢下で、エネルギー管理システム設計者や、将来の電力サービスシステム設計者が、ビル用マルチエアコンに関する新しいエネルギーサービス制御技術を勉強しようとすると、適切な専門書やセミナーが皆無であることに気づかされる。各エアコンメーカがカタログ、技術資料で情報提供されているが、従来の決まりきった運転停止や設定温度といった古い制御内容に限定されており、近未来のクラウドからIoT経由の最先端エネルギーサービス制御技術の本質を解説したセミナーが望まれていると思われる。
本セミナーでは、21世紀の再生可能エネルギー普及、電力システム改革、低炭素化省エネ時代におけるビル用マルチ空調設備の新しいエネルギーサービス制御技術について、IoTクラウド制御からAI最適制御、さらには、スマートグリッド需給調整市場対応の規格に至る、次世代の分散型ビル空調エネルギーサービスシステムの最先端技術を分かりやすく紹介するものである。

【プログラム】

第1章 分散型ビル空調の新エネルギーサービス
 1.1 低炭素化社会と電力システム改革
 1.2 分散型ビル空調エネルギーサービス
 1.3 ビル用マルチエアコンの新エネルギー制御技術

第2章 BACnetによるIoTエッジ通信制御
 2.1 IoTエッジとしてのBACnet通信接続
 2.2 ビル用マルチエアコンBACnetゲートウェイ
 2.3 ビル用マルチエアコンBACnetオブジェクト
 2.4 イントラネットBACnet/IPの通信性能

第3章 LONによるIoTエッジ通信制御
 3.1 IoTエッジとしてのLON通信接続
 3.2 ビル用マルチエアコンLONゲートウェイ
 3.3 ビル用マルチエアコンLON機能ブロック
 3.4 FTT-10 LONWORKSの通信性能

第4章 WEBによるIoTクラウド通信制御
 4.1 IoTクラウドとしてのWEB通信接続
 4.2 ビル用マルチエアコンWEB遠隔監視
 4.3 ビル用マルチエアコンWEB監視画面
 4.4 インターネットWEBサービス通信性能

第5章 仮想空調電力スマートメータ
 5.1 新しい空調電力料金の課金按分方式
 5.2 ビル用マルチエアコン消費電力の特徴
 5.3 ビル用マルチエアコン仮想電力計ソフトウェア
 5.4 ビル用マルチエアコン仮想電力按分の効果

第6章 スマートグリッドの空調デマンドレスポンス
 6.1 契約電力デマンド制御の進化
 6.2 スマートグリッドとデマンドレスポンス
 6.3 ビル用マルチエアコンのデマンドレスポンス
 6.4 デマンドレスポンス応答の自己回帰モデル
 6.5 時系列データから自己回帰モデル構築
 6.6 デマンドレスポンスアグリゲーション均し効果

第7章 空調デマンドレスポンス・ディープラーニング
 7.1 空調デマンドレスポンスの副作用
 7.2 室温副作用の予測ディープラーニング
 7.3 ディープラーニング訓練データ収集法
 7.4 ベースライン空調電力推定LSTMモデル
 7.5 大量デマンドレスポンス予測と均し効果

第8章 電気学会スマートグリッド需給調整規格
 8.1 ビル用マルチエアコン電力制御規格(JEC-TR-59004)
 8.2 JEC-TR-59004電力制御規格の考え方
 8.3 JEC-TR-59004電力制御規格の空調制御情報
 8.4 ビル用マルチエアコン電力制御規格の実装

第9章 OpenADRデマンドレスポンス通信実装
 9.1 OpenADR通信規格とは
 9.2 OpenADR通信によるデマンドレスポンス
 9.3 OpenADR通信ペイロードXMLデータ構造
 9.4 JEC-TR-59004へのOpenADR通信実装

第10章 リアルタイム電力料金AI最適探索制御
 10.1 リアルタイム電力料金制度(RTP)
 10.2 ビル用マルチエアコンのRTP最適探索制御
 10.3 最適探索制御用の空調電力ニューラルネット
 10.4 RTP料金最適探索制御のシミュレーション

第11章 アフターコロナの分散型ビル空調監視制御
 11.1 リモートワークにおける空調遠隔監視制御
 11.2 操作時の接触感染防止と遠隔監視制御
 11.3 換気量および湿度の遠隔監視と遠隔制御

第12章 分散型ビル空調のエネルギーサービス化の展望
 12.1 需要家調整力エネルギーサービス
 12.2 欧州のサービス標準化:USEFアグリゲーション
 12.3 欧州のサービス標準化:OS4ESアグリゲーション
 12.4 米国のサービス標準化:DERMSスマートインバータ
 12.5 ビル用マルチエアコンエネルギー制御技術の将来

質疑応答(適宜)
− 名 刺 交 換 な ど −
セミナー終了後、ご希望の方はお残りいただき、
講師とご受講者間での名刺交換ならびに講師へ個別質問をお受けいたします。