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T.都市ガスカーボンニュートラル化への取組み
〜バイオガスの活用を中心に〜
2050年カーボンニュートラル化に向け、都市ガス業界もロードマップを公表するなど検討を進めている。また、エネルギー供給構造高度化法が改訂され、都市ガス大手3社は2030年度に都市ガス供給量の1%のバイオガスまたは合成メタンを導入することを義務づけられるなど、法整備についても検討が進んでいる。バイオガスは、国産の再生可能エネルギーであり、賦存量は限定的だが可能な限り利用量を増やすことが期待されている。
本講演では、Daigas Groupおよび都市ガス業界のカーボンニュートラル化に向けた取り組み、都市ガスとして利用するための課題やバイオガスを増やす取り組みとしてメタネーションを紹介した上で、都市ガスや自動車燃料としてのバイオガス活用事例やクリーンガス証書の活用事例を紹介する。
1.都市ガスのカーボンニュートラル化に向けた取組み概要
2.バイオガス利用方法、製造技術
3.バイオガスの都市ガスとしての活用について
・エネルギー供給構造高度化法の改正について
・発電と都市ガス利用、どちらがより脱炭素化に貢献するか
4.バイオガス増加の取り組み:メタネーション
・大阪・関西万博:生ごみからのバイオガスメタネーション実証
・下水道応用研究:下水処理場におけるバイオメタネーションフィールド試験
5.バイオガス活用事例
・都市ガスとしての活用
・クリーンガス証書の活用
・先導的廃棄物処理実証事業:バイオガストラックによる生ごみ収集実証
6.質疑応答・名刺交換
(大隅 氏)
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U.消化液の減圧濃縮技術と濃縮による液肥の利用促進の取り組み
再生可能エネルギー普及拡大と温室効果ガス削減が社会的な課題となる中、バイオガス事業は単なるエネルギー創出にとどまらず、廃棄物処理システムという側面において地域活性化のカギとなる技術であるため、バイオガス施設をどう普及させていくかが重要である。バイオガス施設の普及を妨げている要因の一つとして、メタン発酵後の消化液の利用が進まないことが挙げられる。消化液は、化学肥料の代替となる有効な資源であるが、その「出口」である圃場や利用先農家の確保、そして運搬や散布にかかる労力とコストが大きな課題を抱えている。
本講演では、消化液の減圧濃縮技術と農家にとって利便性の高い濃縮液肥の利用推進の取り組みについて紹介する。
1.シン・エナジーの事業概要
2.バイオガス施設普及の課題
3.消化液濃縮技術の概要
4.液肥利用促進の取り組み
5.濃縮設備導入事例の紹介
6.質疑応答・名刺交換
(本田 氏)
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V.バイオガス発電の動向と今後の課題
FIT開始時は再生可能エネルギーのバイオマス事業として発生する電気利用において、特に注目を頂く中で投資事業を構築し、オペレーション技術を積み上げてきた。最近のトレンドも多様化しており、メタン発酵については、発酵後の残渣の農業利用など、電気の循環のみではなく、資源循環の取組として食品関連事業者や自治体からのニーズの高まりを実感している。メタン発酵が求められている市場の動向や、現在、食品を原料としたメタン発酵施設の抱えている課題を事例を用いて紹介する。
1.当社紹介
2.弊社の施設紹介
3.当社の運用状況
4.最近の取り組み事例
5.事業の課題と今後の展望
6.質疑応答・名刺交換
(植田 氏)
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14:30 | 15:20
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W.汚泥熱可溶化による汚泥の減量化、消化ガス増収への取り組み
三菱化工機の熱可溶化嫌気性消化システムは消化汚泥の脱水ケーキを熱可溶化して消化タンクに返送することで、従来の嫌気性消化処理方式に対して汚泥の減量化と消化ガスの増収を実現するものです。本講演では熱可溶化嫌気性消化システムの概要に加え、汚泥熱可溶化を取り入れた下水道革新的技術実証事業(B-DASH プロジェクト)における実証研究のデータ、既存消化タンクの加温設備改築に合わせて導入された本システムの運転実績を紹介します。
1.三菱化工機の汚泥熱可溶化への取り組み
2.熱可溶化嫌気性消化システムの紹介
3.B-DASH プロジェクトの実証結果
4.既存消化タンク(1,860 m3/槽)への導入事例及び運転実績
5.質疑応答・名刺交換
(小澤 氏)
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X.縦型乾式メタン発酵施設の現在と今後の展望について
−富士クリーンの事例紹介−
国内初の縦型乾式メタン発酵施設が竣工し運営を開始してから、今年で7年の歳月が経った。持続可能な社会の実現に向けて、バイオガス技術への注目が高まる今、長年にわたる運営の中で蓄積された稼働実績と、そこから得られた知見、そして発生したトラブル事例についてご紹介する。また新しいバイオガスの利用方法について、昨今の施策と照らし合わせながら今後の取組みについて紹介する。
1.はじめに
2.メタン発酵技術の違い
3.乾式メタン発酵施設概要
4.稼動状況
・原料投入量と原料の性状
・バイオガス発生状況
・バイオガス利用率と電力量
・発酵槽内の挙動について
・発酵残渣処理
・バイオガス発生予測システム
5.トラブル事例について
・搬送コンベアの閉塞
・投入ポンプの閉塞
・硫化水素の上昇
・シリンダーヘッドシリカ堆積
6.今後の課題と展望
・バイオメタンの製造
・カーボンフリーファーム
7.質疑応答・名刺交換
(八代 氏)
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Y.バイオガス発電機の市場動向と採用事例
カーボンニュートラルを達成するためには水素や合成燃料の利活用など様々な構想・技術があるが、コストやインフラ整備の観点から社会実装にはまだ時間がかかると思われる。足元の実現可能な技術として、残渣物や廃棄物のバイオガス化による発電は直接的なCO2削減だけではなく、資源循環という点からも重要であると考える。ヤンマーエネルギーシステムでは1,000台を超えるバイオガス発電機の納入実績があり、その導入先分析、バイオガス発電に求められるもの、技術紹介、導入事例について紹介する。
1.会社紹介
2.カーボンニュートラル達成までの考え方
3.バイオマス別導入状況
4.ヤンマーバイオガス発電機商品説明
5.導入事例
6.新技術紹介
7.質疑応答、名刺交換
(林 氏)
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− 名 刺 交 換 な ど −
セミナー終了後、ご希望の方はお残りいただき、 講師とご受講者間での名刺交換ならびに講師へ個別質問をお受けいたします。
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